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経済

デジタルヘルスケアの専門企業、「ウェルト」

#韓国技あり企業 l 2021-05-10

ⓒ WELT

きょうご紹介した企業は、ソウル市瑞草(ソチョ)区にある医療IT企業、「ウェルト」です。

「ウェルト」は、最先端のIT技術を活用し、健康に関する様々な課題に対応してヘルスケア機器を開発・販売しています。サムスン電子の社内ベンチャーとして設立され、2016年に分社化されました。

最初に開発した製品は、腰に巻くだけで健康管理ができるスマートベルト「ウェルト」です。見た目は普通のベルトと同じですが、バックルと帯の間にセンサーが取り付けられていて、そのセンサーによってその日の歩数や座っていた時間、腹囲、食べ過ぎ、歩行リズムなどを把握することができます。「ウェルト」には、ベッドからの転落を防止する機能が搭載されています。世界で初めての画期的な機能です。これまでのウェアラブルヘルスケア機器は、転落のあとにそれを検知するものしかありませんでした。これに対し、「ウェルト」は、ユーザーの歩行リズムの乱れを検知し、それをもとに転落を予知する仕組みになっています。

この製品が評価され、「ウェルト」は去年、世界最大の家電見本市CES=コンシューマエレクトロニクスショーでイノベーション賞を受賞しました。「ウェルト」は、ポストコロナ時代に脚光を浴びると予想されている「デジタル薬」の開発にも力を入れています。

「デジタル薬」とは、病気を治療するアプリケーションソフトウェアなどのことです。「デジタル治療」とも呼ばれています。例えば、糖尿病の患者が血糖値や食事、服薬などの情報をアプリに入力すると、その内容に応じて生活習慣の改善を促すことで治療効果を得ることができます。「ウェルト」は、デジタル薬の非営利の業界団体DTA=デジタルセラピューティクスアライアンスに、アジアでは初めて会員登録し、活動しています。現在、アルコール依存症、不眠症、筋力低下症などを治療するデジタル薬を開発しています。

ハンファ投資証券や三星ベンチャー投資、最近では製薬大手のハンドク薬品から投資を取り付け話題を集めた「ウェルト」は、韓国のデジタル治療の分野をリードする企業として注目されています。医療のフロンティアを切り開く「ウェルト」の今後の活躍に注目したいと思います。

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