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経済

韓国・EU自由貿易協定(FTA)の発効から10年

#今週の経済の焦点 l 2021-07-05

週間経済フォーカス

ⓒ Getty Images Bank

韓国とEU=ヨーロッパ連合とのFTA=自由貿易協定が2011年7月1日に発効してから10年となりました。韓国とEUとのFTAは、包括的で開放のレベルが高い貿易協定で、双方の貿易と投資を促進させ、韓国企業の競争力アップにもつながったと評価することができます。

韓国が、EUとFTAを締結してから10年になったのに対し、ほかのアジア諸国は、最近になってようやく、EUとFTAを締結しました。EUとのFTAは、日本が2019年2月、シンガポールは2019年11月、ベトナムは2020年8月に発効しており、韓国はアジアで唯一、この10年間、関税撤廃の恩恵を受けてきた国だということができます。

品目別では、自動車が最も恩恵を受けた分野です。自動車分野ではEUの関税撤廃により、韓国の輸出規模は2019年に84億ドルとなり、2010年の33億ドルから2倍以上に増えました。内燃機関搭載車は現地生産が増えて2017年以降は輸出が減っていますが、電気自動車は輸出が2017年の2億ドルから2020年には46億ドルへと増え、全体の輸出増加をけん引しました。化学製品の輸出も2010年の12億ドルから2020年には71億ドルへと、年平均20%近く増えました。

このように韓国とEUとのFTAによってプラスの影響を受けた品目もありますが、全体的な韓国のEU向け輸出は、それほど伸びていません。韓国・EU FTAの発効直後、ギリシャで起きた財政危機やグローバルな保護貿易主義の台頭が背景にあります。去年始まった新型コロナウイルス感染症の流行による影響はいうまでもありません。

こうした厳しい状況のなかでも、それなりの成果があったと評価される韓国・EU FTAですが、向こう10年を見据えた対応が求められています。ヨーロッパ市場をめぐる競争がさらに激化すると予想されるなか、韓国企業としてはFTAをより戦略的に活用する工夫が、政府としては、より充実した通商政策を展開していく知恵が求められているといえそうです。

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