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文化

「シムチョンの歌のうち、もらい乳」ほか

#国楽の世界へ l 2021-05-05

国楽の世界へ

「シムチョンの歌のうち、もらい乳」ほか

今日は5月5日、子供の日です。普段であれば遊園地などが笑い声でにぎわっていたことでしょう。昨年に続き、新型コロナウィルスの影響で、外出を控える方が多いようです。子供たちの立場では、残念な子供の日といえます。子ども一人を育てるには村中の人々の力が必要だとの、アフリカの古いことわざがあります。今こそ子供たちの幸せのために、地球が一丸となって協力すべきときです。「パンソリ、シムチョンの歌」には、もらい乳をする場面があります。シムチョンの母が娘を生んですぐに亡くなると、目が不自由なシムチョンの父は一人の力で娘を育てることになりました。最近のように使い捨てのおむつがあるわけでもないですし、何よりも母乳を飲ませることが一番問題です。市販のミルクもない時代なので、もらい乳をするしかありません。父は、お腹をすかせて泣いている赤ちゃんを抱いて、女性らが集まっている畑や井戸の付近へ向かいます。幸いちちを飲ませることができ、いつでも連れてくるようにと言ってくれたので、どれだけありがたいか分かりません。父は久々満腹になった娘を抱いて、妻が亡くなってから初めて微笑むことができました。この場面、「シムチョンの歌のうち、もらい乳、심청가 중 젖동냥」という場面を、ソン・チャンスンさんの歌でお楽しみください。


妊娠しているときは、元気な赤ちゃんを出産することが一番の念願です。顔立ちや頭が良いといったようなことには、それほど欲を出さないかもしれません。ところが、元気な赤ちゃんが生まれると、その時からは色んなことに欲を出してしまいます。そして、思春期になると、「前世の敵が自分の子として生まれる」という言葉まであるほど、大変なことがたくさんあります。でも、そうはいっては、自分の子が世の中で幸せであってほしいというのが、すべての親の気持ちだと思います。ユ・ウンソンさんが作曲した「美しい世の中のための願い」という曲は、そのような親の気持ちを表現したものです。自分の子が眠っている姿を見て作った曲だそうです。それでは、パク・エリさんの歌で、きれいな歌詞とメロディーの歌、「美しい世の中のための願い、아름다운 세상을 위한 비나리」という曲をお楽しみください。


京畿(キョンギ)の歌のうち、心を回す曲と書いて「回心曲」というものがあります。これまでは思うままに生きてきたなら、これからは気持ちを持ち直してみようという内容の歌です。人が生まれて死ぬまでの過程を歌いますが、中でも一番印象的な部分は、自分を生んで育ててくれた両親を歌う場面です。それでは、アン・ビチィさんの歌で、「回心曲、회심곡」という曲をお楽しみください。両親の気持ちが理解できる頃になると、両親はすでに年老いて病気になっているか亡くなった後である場合もよくあるようです。この曲は、若いうちに親孝行をするようにという内容の歌なんです。

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