全員日本人の5人組ガールズグループ「UNICODE」
2024-04-17
昔々、ある村におじいさんとおばあさんが住んでおりました。
おじいさんとおばあさんは貧しくても、仲睦まじく暮らしていました。
隣の家には意地の悪いおじいさんが住んでいました。
この意地悪じいさんは裕福でしたが、食事時になると、
おじいさんとおばあさんの家に来て、腹を満たすのでした。
次の日、おじいさんはまた薪を拾いに山へ向かいました。
山に着いたおじいさんは背負子がいっぱいになるまで木の枝を拾い集めました。
おじいさんが背負子を背負って家に帰ろうとしていた時、
どこからか美しい鳥の美しいさえずりが聞こえてきました。
しばらく鳥のさえずりを聞いていたおじいさんが腰をあげた時、
少し離れた所に小さな泉が見えました。
「喉が乾いていたのでちょうど良かった。水を飲んでいこう」
その頃、帰りの遅いおじいさんのことが心配になったおばあさんは、
一人で山を登り始めました。
少し歩いていくと、遠くに背負子を背負って山を下りてくる人影が見えました。
暗くて顔は見えませんでしたが、おじいさんに違いありません。
おじいさんとおばあさんはいっしょに山を下り、家に帰りました。
ところが、家に帰ったおばあさんはおじいさんを見てぎょっとしました。
「あ、あなたは誰です?」
暗い山道では気づかなかったのですが、おじいさんが若い頃の姿でした。
おじいさんは山で見つけた泉について話しました。
次の日、おじいさんはおばあさんの手を引いて山へ向かいました。
「これが昨日わしが飲んだ泉じゃ。婆さんも飲んでごらん」
おばあさんはおじいさんが指さす泉の水を飲みました。
「おじいさん、私を見てください」
「おお、婆さんも若返ったぞ!娘さんの頃のようにきれいだ」
おじいさんとおばあさんは抱き合って喜びました。
意地悪じいさんは若返ったおじいさんとおばあさんの姿を見てたまげました。
おじいさんは意地悪じいさんに山で見つけた泉の話を聞かせてあげました。
夜が明けるやいなや、意地悪じいさんは山へ向かいました。
欲深い意地悪じいさんは泉まで走っていって、
お腹がいっぱいになるまで水を飲みました。
山へ行った意地悪じいさんが帰ってこないので、
おじいさんとおばあさんは泉のある所に行ってみました。
ところが泉のほとりに意地悪じいさんの姿は見えず、
赤ちゃんが一人で泣いているのでした。
そうです。
もっと若くなりたいと欲を出した意地悪じいさんは、
泉の水を飲みすぎてしまったのです。
若返ったおじいさんとおばあさんは赤ちゃんを大事に育てました。
赤ちゃんになった意地悪じいさんはおじいさんとおばあさんに愛され、
すくすく育ちました。
2024-04-17
2024-04-17
2024-04-03