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文化

「青春の歌」ほか

#国楽の世界へ l 2022-02-28

国楽の世界へ

「青春の歌」ほか

3月には、木が水を吸い上げ、華やかな花々が咲き始めます。この時期に合わせて、学校では新しい学年の新学期が始まります。何かに夢中になり一生懸命やってみようということを考える時期です。自然も、人々の気持ちも、青みを帯びる時期ではないかと思います。こんな時期には、「青春の歌」という曲が似合うでしょう。青春に文明の学問を磨きましょう、という内容で始まる曲です。勉強を奨励する内容なので、歌が真面目過ぎると思うかもしれません。でも、もともとは、このような歌詞ではなく、未亡人の悲しみを歌うものでした。青春のうちに未亡人になってしまった人が、その悲しく悔しい気持ちを誰に言えようかと嘆く内容だったそうです。そんな歌だったのが、日本植民地時代に、現在の歌詞の内容に変わったのです。今日の最初は、シンシンというバンドの歌で、「青春の歌、청춘가」という曲をお楽しみください。


今度は、済州島(ゼチュト)の民謡、「ノヨンナヨン」という曲です。君と僕と、という意味で、気分がよくなる言葉です。これまでの民謡は、悔しいお話や女性の悲しみを歌う場合が多かったかもしれませんが、この歌は違います。ユーモアな内容や若者のラブストーリーを歌う歌詞が多いのが特徴です。だからなのか、若い国楽のミュージシャンがこの曲を編曲して歌うことが多いようです。お花が落ちたからといって悲しまないでくれ、お花が落ちてから実を結ぶんだ、などという歌詞を歌います。また、愛を追いかけて駆けつけていく、などといういう歌詞もあります。軽快な拍子に従って歌っていると、済州島の涼しい風が吹いてくるように感じられます。それでは、アリスの歌で、「ノヨンナヨン」という曲をお楽しみください。


もうすぐツバメが戻ってくる時期が訪れてきます。旧暦の3月3日は、「サムジッナル」といって、カンナム地方に行ったツバメが戻ってくる日といわれます。ここでいうカンナムとは、中国の地方を指します。そのツバメの旅路を歌う音楽が、「ツバメの路程記」という曲です。パンソリ「フンボの歌」には、フンボのおかげで助かったツバメが秋にカンナムに行き、翌年の春ヒョウタンの種をくわえて戻ってくるお話があります。ツバメは中国から海の上を飛んできますが、歌の中では陸地を通って戻ってくるんです。歌の中では、中国大陸を横切って歴史の中の有名な場所を通ってきます。色んな名勝地をめぐる歌詞が、この歌の楽しいところです。今日の最後は、パク・キヒさんの歌で、「ツバメ路程記、제비노정기」という曲をお楽しみください。海外旅行が自由にできなかった時代、歌を通じて中国を旅行する気分を満喫しようとした音楽です。私たちも今は海外旅行が自由にできませんが、今年は自由に行き来できる日が来ることを期待します。

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