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文化

のんべえ-崔仁浩(チェ・インホ)

2022-07-12

ⓒ Getty Images Bank

市場の路地には冷たい北風が吹きつけ、

新聞紙が飛び散っていました。

夕暮れ時から居酒屋5カ所の回り、

少なくとも7杯のお酒を飲みましたが、

少年にはまだ物足りませんでした。


市場の端にある平壤(ピョンヤン)という居酒屋に着いた少年は

ガラスの向こうに知った顔はないか覗いてみました。



もみあげを伸ばした男が声をあげて笑った。

酒に酔うと、彼はいつも笑った。

戦争中に避難していた妻が銃に撃たれ、

腹部に穴が開いて死んでしまったと話しながら笑い、

自分は50歳になる前に命を絶つのだと言いながら笑った。


もう一人の男はまったく違う雰囲気だ。

たくしあげた袖の下に入れ墨が見える男で、

黙って座っていたかと思うと急に店の柱にナイフを投げる。

ナイフは戦争で 失った彼の右手の分身だった。


少年はよたよたとテーブルの方に歩み寄った。

テーブルには安物の焼酎が置かれていた。

少年はその味を知っていた。


구레나룻 기른 사내가 껄껄 거리며 웃었다.

술만 취하면 그는 늘 웃었다.

제 여편네가 피난통에 총알 맞아 배에 공기구멍이 휑하니 나서

죽어버렸다는 얘기를 하면서 웃었고,

나이 오십 되기 전에 자살하겠다면서도 웃었다.


그 사람과 비교하면 또 한 사내는 아주 달랐다.

걷어올린 팔뚝에 문신이 거뭇거뭇한 사내로,

말없이 가만히 앉아 있다가 나이프를 던지곤 했다.

전쟁에서 잃은 그의 오른손의 분신이었던 것이다.


아이는 주춤주춤 탁자 쪽으로 다가갔다.

탁자위엔 투명한 막소주가 놓여있었다.

아이는 그 소주의 맛을 알고 있었다.



#インタビュー:文芸評論家 パン・ミノさん

小説の背景となっているのは韓国戦争後の韓国社会です。1945年生まれの崔仁浩(チェ・インホ)が、主人公の少年の年頃だったはずです。彼は戦争で重傷を負った軍人と、戦争による死と貧困を目の当たりにしながら成長しました。小説「のんべえ」は、当時の強烈な印象を主人公の少年の目を通して語った作品なのです。そして、居酒屋にいた「のんべえ」と呼ばれる男たちは戦後の韓国社会から疎外されて、自分の役割ができなくなった人たちの姿です。



「ああ、こんなに暗いのに、父さんはどこにいるんだろう」


少年がよろめいた。

酒に酔ったとはいえ、

自分が抜け出してきた鉄格子の穴の位置を忘れるほどではない。


しばし彼はビロード色に輝く闇の中で

保母に見つかることなく

まだ温もりが残っている布団の中に

無事に潜り込めるか心配した。

やがて、酒に酔った人特有の楽観に身を任せた。


丘の下から埃の臭いがする北風がふいてきた。

彼は猟犬のようにその臭いを嗅ぎ、歯を食いしばって、

明日こそ父親を見つけられるぞと心に決めた。


‘아, 아, 이 어두운 밤 아바지는 정말 어디에 있는 것일까’


그는 잠시 비틀거렸다.

허나 술에 취했다고 해서 자기가 빠져나온 철조망 개구멍이

어디에 있을까 잊어버린 그는 아니었다.


그는 잠시 비로드 빛깔로 빛나는 어둠 속에서  

보모에게 들키지 않고 

체온이 아직 남아 있을 침구 속으로

어떻게 무사히 기어들어갈 수 있을까 걱정을 했다.

허나 그는 술취한 사람 특유의 자기나름식 안이한 낙관에 자신을 맡겨버렸다.


언덕 아래에서 차가운 먼지 냄새 섞인 바람이 불어왔다.

그는 사냥개처럼 그 냄새를 맡으며 이를 악물고,

내일은 틀림없이 아버지를 찾을 수 있을 것이라고 단정했다.




作家:崔仁浩(チェ・インホ) (1945.10.17.~2013.09.25.、ソウル市生まれ) 

デビュー:1963年 韓国日報新春文芸「見習い患者」

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