[Live] 毎週義理のお母さんに電話しなければなりませんか?
2023-09-21
ⓒ Getty Images Bank
アンナは町にある小さな教会の鐘突きだった。
こう言うと、醜い容姿からノートルダム大聖堂の鐘楼に閉じ込められて
鐘つきとして生きたカジモドを思い浮かべるかも知れない。
しかし、アンナは
美しいジプシーの踊り子、エスメラルダに近いイメージだった。
冷ややかな美しさを持っているアンナは、赤い自転車に乗って、
さすらうように町を走り回る11歳の少女だった。
アンナには日記帳というものが存在しなかった。
胸にわだかまりをすべて日記帳に書き綴ったら、
1日分の日記を書くために日記帳の半分を使わなければならない日もある。
日記帳を買うお金はなくても、何かを書き残さなければならないと考えたアンナが、
紙の日記帳の代わりに選んだのは町だった。
何もかも古びたこの町が、
アンナにとっては世界地図ほど大きな可能性を持った空間だった。
その可能性はアパートの壁に、公園のベンチや鉄棒に、
電柱に、ゴミ箱に、鉄やガラスで作られた扉などに書き綴られた。
でこぼこのない平らなところならどこでも良かった。
안나에게는 일기장이란 게 존재하지 않았다.
한 많은 그 긴 글을 모조리 일기장에 남긴다면
어떤 날은 하루치 일기를 쓰기 위해 일기장 절반을 써야 할지도 몰랐다.
일기장 살 돈은 없는데, 뭔가를 적어야 한다는 강박감은 날로 심해지자
안나가 종이 일기장 대신 선택한 것은 바로 우리 동네였다.
우리 동네는 비록 낡고 볼품없지만
안나에게는 세계 지도 만큼 커다란 가능성을 지닌 공간이었다.
그 가능성은 연립주택 벽에, 공원 플라스틱 벤치에,
놀이터 철봉 기둥에, 전신주에, 공공 쓰레기통에,
철이나 유리로 된 문 등등에 담겨 있었다.
울퉁불퉁하지 않고 반반하고 매끄러운 데라면 어디라도 충분했다.
#インタビュー:文芸評論家 チョン・ソヨンさん
小説のタイトル「アンナの日記」は、ドイツの弾圧から隠れて暮らしていた10代のユダヤ人の少女、アンネ・フランクを連想させます。アンネにとって日記は秘密の記録でもありましたが、自分が生きていることを世の中に知らせる記録でもありました。いつ命を落とすか分からない状況で日記だけが自分が生きていることを証明するものだったのです。小説の主人公、アンナもそうでした。孤立した自分の存在を世間に知らせ、またその記録を残すための道具だったのです。つまり、日記はアンナと他人をつなぐ架け橋でした。
変わったこともあった。
アンナはもう日記を書かないことだった。
日記を書くほどの体力や興味を失ったためか、
それとも自由に歩けなくなって周りを観察できなくなったためか、
理由は分からない。
少し寂しかったが、町の人たちは鐘の中に書かれた日記だけは
読まないことに決めた。
町で見かける日記からアンナの秘密についてすべて知っているが、
鐘の中の日記だけは守ってあげるのが道理だと考えた。
高い鐘楼に上ってまで日記を読もうと試みる人はいなかった。
アンナの秘密は神だけが知り、
いつか時間の風化がきれいに消してくれるだろう。
いつかアンナに関する記憶が消えてしまうように。
寂しいが、これが私たちが知っているアンナのお話の全部で、
その後、教会の鐘は二度と鳴ることがなかった。
물론 확실히 달라진 게 있긴 했다.
그건 안나가 더 이상 일기를 쓰지 않는다는 것이었다.
단순히 안나에게 일기를 쓸 기력이나 흥미가 없어진 것인지,
주변을 자유롭게 관찰할 수 없어서
쓸 수 없게 된 것인지 알 수 없으나 우리는 섭섭했다.
그러면서 우리는 저 종안의 일기만은 읽지 않기로 다짐했다.
안나의 비밀을 속속들이 알고 있는 우리였지만
그것만큼은 지켜 주는 게 마지막 도리라고 생각해서였다.
실은 너무 높은 곳이라 읽으려고 시도하는 사람도 없었다.
아마 안나의 비밀은 신만이 알 것이고,
다른 일기와 마찬가지로 시간의 풍화가 그 모든 것을 말끔하게 지워 버릴 것이다.
안나가 우리의 기억에서 언젠가는 사라질 것처럼.
아쉽지만 여기까지가 우리가 알고 있는 안나 이야기의 전부이고,
그 후 성당의 종은 더 이상 울리지 않았다.
作家:チャン・ウンジン (1976~、光州広域市生まれ)
デビュー:2004年 中央新人文学賞「キッチン実験室」
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