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歴史

韓国の食卓の移り変わり

2015-12-22

韓国の食卓の移り変わり
韓国の「国民健康保険公団」の調査によると2013年現在、韓国の成人男性の平均身長は170.5センチ。10年前の2003年より1センチ高くなりました。同じ期間、女性の平均身長は156センチから0.9センチ伸びています。

1953年、3年に及んだ韓国戦争の砲声が鳴り止みます。戦争直後の韓国は貧しく、都市も農村も食べるものに困っていました。特に、春先には食べるものがなく、外国から送られてきた救援物資や雑穀で飢えをしのいでいました。1960年代半ばを過ぎた頃の韓国は国民10人に6人が農業に従事していました。しかし、干ばつや冷害が続き、設備や技術、肥料も
足りなかったため、食糧不足は改善されませんでした。1970年、保健社会部が実施した「国民栄養実態調査」によると、成人1人当たりの1日平均摂取カロリーは2050カロリー。これは、当時、必要とされた1日摂取カロリーである2400カロリーに満たないものでした。肉や魚など動物性食品もほとんど口に入りませんでした。そのため、成人の15パーセントが貧血症状を見せ、国民の半分以上が身長に比べて体重が軽すぎる状態でした。韓国政府は食糧問題を改善するため、米中心の食生活を変え、パンや麺類など小麦粉の食品や雑穀を混ぜた食事を進めるキャンペーンを繰り広げます。

1969年、韓国政府は米不足を解消するため、米の無い日という意味の「無米日」を発表しました。毎週水曜日と土曜日は米を食べないで、ご飯の代わりに小麦粉で作った麺やパンで食事をしようというものです。麦や雑穀を混ぜてご飯を炊く「混食」も獎励しました。学校では混食をしているかどうか確認するため、お弁当を検査する光景も見られました。こうしたキャンペーンにもかかわらず、韓国の食糧問題は一向に改善されませんでした。1970年代に入ると、食糧増産が国政の最優先課題になります。収穫量の多い「統一稲」という品種が開発され、全国に普及されました。「統一稲」は他の品種にくらべ病害虫に強く、収穫量も3割ほど多いのが特徴です。「統一稲」の普及によって、1977年、米の生産量は4千万石を突破しました。1970年代後半に入って、ようやく韓国は米の自給自足が可能になったのです。

1980年代は、韓国の経済が目覚ましく発展した時期です。この時期から韓国の人々は栄養と味を重視した食事に目を向けるようになりました。量より質を重んじる時代になったのです。こうした認識の変化は米の消費量の減少につながっていきます。1970年の記録によると、韓国の人たちは1年に136.4キロ、1997年までは1人当たり年間102.4キロの米を食べていましたが、去年、2014年には65キロで、1970年に比べると半分以下に減っています。一方、肉類と小麦粉の消費、特に、動物性たんぱく質の摂取量は爆発的に伸びていきます。カルシウムとたんぱく質など、さまざまな栄養素が含まれ、完全食品といわれる牛乳の消費も多くなりました。肉類や牛乳など、たんぱく質の消費量が増えると、短期間に体格をよくする結果をもたらすことができます。

1980年に発表された「国民栄養報告書」によると韓国成人の平均身長は男性169センチ、女性157センチでした。この時期から青少年の身長がぐっと伸びていきます。教育部の「教育統計年譜」によると17歳の男子の平均身長は1980年は167.1センチでしたが、2014年には174.3センチ、34年間に7.2センチ高くなっています。同じ時期、女子の身長も4センチほど高くなりました。

2000年代に入ると、韓国人の食生活はいっそう豊かになりました。すると肥満と成人病が社会問題として浮かび上がるようになります。人々は体に良いものを食べて、健康に生きる「ウェルビーイング」に目を向けはじめました。2015年12月、韓国の食卓はをより豊かに、より健康になっています。
 米で炊いたご飯をお腹いっぱい食べることが念願だった1950年代と60年代。そんな韓国の人たちが今は好みに合わせて、または、健康を考えてメニューを選ぶようになりました。そして豊かになった韓国の食卓は韓国人の体格と体型を変え国際舞台での韓国人の競争力まで高めています。.


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