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論点

中国の王毅外相が韓国訪問

2020-11-28

ニュース

ⓒYONHAP News

中国の王毅外相が26日、文在寅大統領を表敬訪問しました。

文在寅大統領はこの席で、韓国政府が進めている韓半島平和プロセスへの中国の協力に謝意を表明し、中国を含む国際社会と協力して韓半島で戦争を終息させ、完全な非核化に向けて努力していきたいと述べました。

また、韓半島情勢を安定的に管理し、非核化と平和体制構築を進展させるための環境を整えることが重要だと指摘し、中国の持続的な協力を求めました。

王毅外相はこれに対して、韓国政府が進める韓半島平和プロセスへの協力を再確認し、その過程では南北の役割が重要だとの考えを示しました。

これに先立って王毅外相は康京和外相と会談し、両国関係や韓半島情勢などについて意見を交わしました。

両外相は会談で、新型コロナウイルスの感染拡大やアメリカの政権交代などで韓半島情勢は流動的な状況だという認識で一致したということです。

康京和外相は韓半島情勢を安定的に管理するために中国が建設的な役割を果たすよう要請し、王毅外相はこれに対して、韓国政府が進めている韓半島平和プロセスは正しい方向に進んでいるとして、中国は韓国政府の北韓政策を支持し、協力していく用意があると語りました。

両外相は両国間の多角的協力を増進させていくことでも一致しました。

両外相は日本を含めた3カ国による自由貿易協定交渉を推進していくことで一致し、新型コロナウイルスに関連しては、入国規制を緩和するファストトラック措置の適用を拡大するとともに、航空機の運行回数を増やすなどして、人的交流を拡大していくことが必要だとの認識で一致しました。

一方、高高度迎撃ミサイル(THAAD)については、王毅外相は韓国への追加配備に反対するという既存の立場を再確認し、康京和外相はこれに対して、高高度迎撃ミサイルは北韓の脅威を念頭に置いたもので、非核化が進展すれば自然と解決する問題だという考えを示したということです。

両外相は、韓国が国内での年内開催を目指している韓中日首脳会談について、早期実現に向けて協力していくことでも一致したということですが、韓中日首脳会談については、日本政府は徴用工問題などを理由に参加に慎重な姿勢を維持していて、実現するかは不透明な状況です。

王毅外相は新型コロナウイルス感染の第3波が本格化する中で韓国と日本を相次いで訪問し、その背景に関心が寄せられています。

王毅外相は韓国訪問について、「関係を重視していることを示すためだ」と強調しましたが、バイデン次期政権でもアメリカの中国に対するけん制と圧力は続くものと予想されるなか、韓国や日本を引き寄せることで対米外交のカードとする戦略ではないかとする見方もあります。

両外相は習近平主席の韓国訪問についても意見を交わしたということですが、新型コロナウイルスの影響もあって年内の実現は難しいのではないかとみられています。

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