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論点

イランが韓国タンカー乗組員を解放へ

2021-02-06

ニュース

ⓒYONHAP News

湾でイランに拿捕された韓国船籍の石油タンカーの乗組員が解放されることになりました。

このタンカーは先月、ペルシャ湾を航行中にイランの精鋭部隊である革命防衛隊によってだ捕されました。

拘束されている乗組員は合わせて20人で、国籍別には韓国籍が5人、ミャンマー国籍11人、インドネシア国籍2人、ベトナム国籍が2人です。

イラン政府は拿捕の理由について、「タンカーが海洋環境に関する法律を繰り返して違反し、海を汚染した」としていますが、船会社の関係者は、だ捕された石油タンカーは定期的に海洋汚染に関する検査を受けており、3カ月前の精密検査でもイラン側が指摘するような違反はなかったとしています。

イラン外務省は2日、「韓国政府の要請と人道主義の観点からタンカーの乗組員を解放する」と発表しました。

ただ、船長については「捜査が継続中」として引き続き拘束するとしています。

韓国外交部によりますと、イラン側が出国許可を出したのは韓国籍の船長を除く19人です。

ただ、抑留中の船を管理するために船長を含む韓国籍の乗組員5人は船に残る見通しです。

イラン側は今回のだ捕について、表向きにはタンカーが海洋環境に関する法律を違反したためだとしていますが、アメリカによる制裁で韓国で凍結されているイラン関連の資金と関係があるとの見方が強まっています。

アメリカの制裁に関連して韓国国内の銀行口座にはおよそ70億ドルのイラン関連資金が凍結されていますが、イラン側は「違法な凍結だ」と主張し、凍結解除を強く求めています。

韓国政府はこの問題に関連してイランに高官を派遣し、凍結資金の一部を新型コロナウイルスワクチンの購入費に充てるなどの代替案を示して交渉を進めましたが、アメリカ政府が懸念を示したこともあって交渉は進んでいませんでした。

韓国外交部は「韓国で独自にできる部分があれば凍結解除を検討する」としていますが、イラン関連資金の凍結解除はアメリカとの協議が必要で、韓国とイランの二国間の合意で凍結を解除することはできないことから、問題が解決するまでにはさらに時間がかかる見通しです。

今回のだ捕については、そうしたアメリカを揺さぶる狙いもあるとの見方もあります。

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