メニューへ 本文へ
Go Top

論点

P4G首脳会談で「ソウル宣言」採択

2021-06-05

ニュース

ⓒYONHAP News

環境問題を話し合う国際会議「P4G首脳会議」が韓国を議長国として開かれ、気候変動を国際的な脅威と位置づける「ソウル宣言」を採択して、31日閉幕しました。

P4G首脳会議は、世界各国のリーダーらが食糧や水資源、エネルギーなどの観点から環境問題について話し合う国際会議で、2018年にデンマークで1回目の会議が開催されました。

2回目となった今回の会議は、韓国が主催してオンライン形式で開かれ、アメリカのハリス副大統領や日本の小泉環境大臣など、各国の首脳や閣僚、国際機関の代表も参加しました。

文在寅大統領は会議で、「気候変動には国境がない。先進国と途上国が連帯し、環境問題に積極的に対応してくことが重要だ」と述べました。

会議で採択された「ソウル宣言」には、気候変動は環境問題を超えて経済、社会、安全保障などとも関連した「緊急の国際的な脅威」だと位置づけ、気候変動に対処するために太陽光や風力などの再生可能エネルギーへの転換を促進するために国際協力を強化していくことが盛り込まれました。

また、環境分野の技術への投資が新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済を回復させていくうえで重要だと強調し、感染症の世界的大流行は、「環境に配慮した形で克服されるべきだ」と指摘しました。

このほか、再生可能エネルギーへの転換を促進するための具体的な方策として、石炭火力発電の終了、水素の活用などで合意し、地球温暖化防止の国際的な枠組みである「パリ協定」と2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標SDGs」の達成に向けた協力を強化することでも合意しました。

「パリ協定」は、長期目標として2100年までに気温の上昇を2度未満に抑えることを目指し、可能なら1.5度に抑えるとの努力目標を掲げていますが、「ソウル宣言」も「パリ協定」に基づいて気温の上昇を1.5度以内に抑えるとの目標を掲げました。

文在寅大統領は会議で海洋汚染問題にも言及し、「ソウル宣言」には、海洋を汚染するプラスチックごみを減らすための国際協力や、国際海運の脱炭素化の必要性も盛り込まれました。

韓国環境部の韓貞愛(ハン・ジョンエ)長官は今回の会議について、気候変動へ対処するための国際協力、途上国への支援などで各国が合意したのは大きな意義があると説明しました。

一方で、環境団体などからは、緊急の脅威である気候変動へ対処するためにはより具体的で実効性のある対策が必要だとする指摘が出ています。

次回のP4G首脳会議は2年後の2023年にコロンビアで開催される予定です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >