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論点

金正恩委員長が南北通信線復旧を表明

2021-10-02

ニュース

ⓒYONHAP News

北韓の金正恩国務委員長が南北間の通信連絡回線を復旧する考えを示し、今後の南北関係や米朝関係への影響に関心が寄せられています。

金正恩委員長は29日、国会にあたる最高人民会議で、「社会主義建設の新しい発展のための当面の闘争方向について」と題した施政演説を行い、硬直している南北関係を一日も早く回復させるために10月初めに南北間の通信連絡回線の復旧を行う考えを表明しました。

北韓の国営朝鮮中央通信によると、金正恩委員長は演説で、民族の期待と念願を実現するための努力の一環として、まずは10月初めに南北間の通信連絡回線を復旧させると述べました。

ただ、今後の南北関係については、韓国当局の態度にかかっているとして、条件をつけました。

また、韓国に対して、我々は危害を加えるつもりはないとしたうえで、「韓国は妄想や被害意識から早く抜け出すべきだ」と主張しました。

文在寅大統領が提案した終戦宣言については、不信と対決の要因を放置したままでは意味がないとして、北韓への敵視政策をまず放棄すべきだと主張しました。

一方、アメリカのバイデン政権については、「軍事的脅威と敵視政策は変わっておらず、かえって狡猾になっている」としたうえで、「対話を呼び掛けているのは、これまでの敵視政策の延長に過ぎない」と批判しました。

南北間の通信回線は7月27日に1年1カ月ぶりに復旧しましたが、北韓は韓米合同軍事演習の実施を理由に8月10日から定時連絡に応じなくなっています。

一方、北韓は先月、巡航ミサイルと弾道ミサイルを相次いで発射、28日には極超音速ミサイルの試験発射を、30日には新たに開発した地対空ミサイルの発射実験を実施しました。

極超音速ミサイルは音速の5倍以上の速度で目標を攻撃でき、既存のシステムでは迎撃するのが難しいとされています。

北韓が極超音速ミサイルの試験発射に踏み切ったのは、最新の軍事技術の開発が進んでいることをアピールする狙いがあるとみられます。

金正恩委員長は、南北間の通信回線の復旧に言及し、対話をほのめかしましたが、一方では、アメリカによる軍事的脅威と敵視政策は変わっていないとして、アメリカに対する不満を露骨に表し、相次いでミサイルを発射するなどしていて、その真意を把握するのは難しい状況です。

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