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論点

韓中外相会談、サード問題で応酬 

2022-08-13

ニュース

ⓒYONHAP News

韓国と中国がことし国交樹立30周年を迎えたことを受けて、韓国の朴振(パク・チン)外交部長官と中国の王毅外相が9日に山東省青島で会談を行い、両国間の懸案について意見を交わしました。

朴振外交部長官は会談で、中国との関係について、人類の普遍的価値と規範を重視するとの対外政策の基本方向を説明し、「国益と原則に基づいて協力を模索したい」と述べました。

王毅外相はこれに対して、「相互に尊重し、互いを支持し、それぞれに成果をあげることは両国および両国の人々に重要な利益をもたらすだけでなく、地域の平和と発展・繁栄に安定をもたらすものだ」と述べました。

会談では、韓米日と台湾が半導体の供給網構築で協力する枠組み「チップ4」やTHAAD=高高度防衛ミサイルの在韓米軍配備が議題になりました。

朴振外交部長官は、半導体の供給網構築で協力する枠組み「チップ4」について、「特定の国を排除する意図はない」との立場を説明し、韓米日と台湾の4カ国による予備会談に出席する方針を伝えたということです。

王毅外相はこれに対して、特定の国によってグローバルサプライチェーンの安定が脅かされていると指摘し、「市場ルールに背く行為に抵抗し、産業サプライチェーンの安定を維持すべきだ」としましたが、一方では、「韓国政府が適切に判断することを希望する」として、韓国政府に配慮する姿勢を示しました。

「チップ4」については、これまで強く反発してきた中国側がやや譲歩する形となりましたが、中国側はTHAAD=高高度防衛ミサイルについては強硬な姿勢を維持しました。

この問題について、王毅外相は、文在寅(ムン・ジェイン)前政権でTHAADの追加配備をしないこと、アメリカ主導のミサイル防衛システムに加わらないこと、韓米日3カ国の軍事同盟に参加しないことのいわゆる「三不政策」を確認したと指摘し、この問題が両国関係の障害にならないよう約束を順守するよう求めたということです。

朴振外交部長官はこれに対して、文在寅前政権が「追加配備しない」としたことについて、「政府間の合意や約束ではない」との立場を再確認しました。

そのうえで、THAADは北韓の脅威に備えたもので中国を狙ったものではないと説明し、中国側の要求は受け入れられないと述べたということです。

THAADの在韓米軍配備は、韓国にとっても安全保障と直結する問題であり、この問題で双方が歩み寄る可能性は高くないとみられますが、この問題は引き続き両国関係を悪化させる起爆装置になりかねない状況です。

「チップ4」についても、中国側はやや柔軟な姿勢に転じたかのように見えますが、再び反発を強める可能性は十分あります。

両国は共に、こうした問題が経済分野にまで影響を及ぼすことがないよう調整に努める必要があるでしょう。

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