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ライフスタイル

東京パラリンピック 韓国チーム総決算

#マル秘社会面 l 2021-09-08

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

東京パラリンピック、韓国選手団の成績は当初の目標、総合20位以内には及ばず、金メダル2個、銀メダル10個、銅メダル12個の総合41位でした。メダルの数で言えば2008年北京大会の総合13位、金メダル10個、2012年ロンドン大会の総合12位、金メダル9個、2016年リオデジャネイロ大会の総合20位、金メダル7個に比べると大きく後退してしまいました。ちなみに一番成績の良かったのは88年のソウル大会の時の総合7位、金メダル40個です。

韓国選手団にとっては成績不振だった大会でしたが、それでも選手たちはそれぞれの分野で頑張りました。特に大会開催前から期待の寄せられていた種目できちんとメダルをとって戻って来た選手たちには大きな拍手を送りたいと思います。オリンピックの選手でも周りの期待が大きいと、それだけプレッシャーも強くそれが結果につながらないことがあります。体の不自由な選手たちが周りの期待にしっかり応えて結果を出すと言うのは、その精神力も並外れて強くなったということでしょう。

そんな種目が卓球でした。卓球は東京大会では金メダル1個、銀メダル6個、銅メダル6個を獲得しました。特に男子シングルスで韓国選手が金、銀、銅をとり表彰台の後ろに3個の太極旗が並んだ場面は印象深いものでした。

この時の3人の選手は1位のチュ・ヨンデ選手が48歳、2位がキム・ヒョンウク選手26歳、3位のナム・ギウォン選手が55歳でした。40代、20代、50代の選手が一緒の表彰台に立つと言うのは、パラリンピックならではの風景だと言えるでしょう。

実は今回の韓国選手団の平均年齢は40.5歳でした。東京パラリンピックに15人以上の選手を派遣した国の平均年齢では最も高くなっていました。日本が33.2歳、中国が29.7歳だったのに比べると非常に年齢が高いことが分かります。

特に53年ぶりにメダルの無かったアーチェリーでは4人の女子選手は全員50代と60代でした。もちろん自転車競技で2個の金メダルを獲得した日本の杉浦佳子選手の名言「最年少記録は一度だけだが、最年長記録はまた作れる」のように、年齢がすべてではないでしょう。しかし、韓国のイ・ヒョンオク総監督は

「高齢化と世代交代についてはパラリンピックが開催されるたびに何度も質問を受ける。リオデジャネイロ大会後に多くの予算が投入されたが、結果として下方平準化を招いたと考えている」「エリート選手への集中と素質のある選手を選別する特別な訓練が必要ではないかと思う」と述べています。

では韓国チームに若い選手が全くいなかったかと言うと、決してそんなことはありません。卓球女子のユン・ジユ選手は21歳、すでに2016年のリオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得していましたが、東京大会でも銀メダル1個、銅メダル1個を獲得しました。

そしてアーチェリー男子のキム・ミンス選手22歳は、個人戦の3位決定戦で敗れ4位となりましたが、試合後「パラリンピックは2度目だが、初出場の時よりも面白かった。メダルは取れなかったが、後悔のない競技をした」と力強い感想を語っていました。また今回初めて正式種目となったテコンドでは韓国人選手としてはただ一人出場したチュ・ジョンフン選手27歳が銅メダルを取りました。

ベテラン選手が主軸となった東京大会。フランス大会ではぜひ、10代の選手の活躍をたくさん見てみたいものです。

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