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ライフスタイル

第658話 映画『犯罪都市2』、観客動員数1千万人達成間近に

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-06-07

玄海灘に立つ虹


映画『犯罪都市2』が観客動員数900万人を突破しました。

1000万人を超えれば、2019年の『パラサイト 半地下の家族』以来の快挙であり、新型コロナ流行後初めて、観客1000万人を動員した映画となります。 


5月18日に公開された『犯罪都市2』は、怪物刑事マ・ソクト(マ・ドンソク演)と衿川(クムチョン)署の強力班が、ベトナム一帯を掌握する最強の悪者カン・ヘサン(ソン・ソック演)を捕まえるために繰り広げる犯罪掃討作戦を描いています。 マ・ドンソクは主演しただけでなく、製作・脚色にも参加したということです。


コロナ禍の長期化で、映画館への入場者数が80%近く減少するなどかつてない不況に陥った映画界では、「観客が1000万人入る時代はもう終わったのではないか」という悲観的な見方も少なくありませんでした。さらに、ネットフリックスなどオンラインを通じた動画配信サービス(OTT)へと、コンテンツを消費するパターンがシフトしただけでなく、映画館のチケットの値段が上がったこともあって、こうした悲観論は固まりつつあったと言っても過言ではありません。そんな状況の中で公開された『犯罪都市2』は、公開されて4日目で200万人の観客を動員し、損益分岐点だった150万人を軽々と超えると共に、公開から2週間で、前作の『犯罪都市』が持っていた688万人という記録を塗り替えたのです。


『犯罪都市2』の大ヒットは、新型コロナの感染拡大で映画館での鑑賞を控えてきた人たちが映画館に足を運ぶようになったことが大きいと分析されています。ウィズコロナ政策で映画館内でポップコーンなどの飲食が可能になり、座席を一つずつ空けなくてもよくなったこと、また映画館での上映時間の制限が解除されたことで、自由に映画を観ることができるようになったことも一因でしょう。特に『犯罪都市2』は悪人を素手でやっつけるというマ・ドンソク特有の爽快なアクションと軽快なコメディがうまく溶け込んだ作品で、コロナ禍で疲労を感じている人たちの間で、「ストレスを一気に解消できる映画」だとの口コミが広がっています。


また、悪役を演じた俳優のソン・ソックも一役買っているという分析も多くみられます。ソン・ソックは最近終わったドラマ『私の解放日誌』(Netflixにて配信中)で、正体不明の不思議な男・ク氏として出演し、ツンデレ演技でブレイクした、注目されている俳優の一人です。


他の成功要因として、大手シネコン、CJ CGVの関係者は、「観客動員数1000万人を達成するには中高年の観客がどれだけ入るかも重要だ」とした上で、「この作品は、勧善懲悪というわかりやすいテーマの「韓国型ヒーロームービー」で、多様な世代の観客が観てくださっている」ことだと分析しています。


映画界では『犯罪都市2』が「1000万観客動員悲観論」を払しょくさせる象徴的な映画になることを期待しています。ある映画会社の代表は、「コロナ禍の長期化で新作への投資が減少し韓国映画の市場が委縮したため、職を失ったスタッフなど映画関係者も多い」として、「1000万人映画」への期待を示しました。またパク・チャヌク監督も、「他人の映画がうまくいくことをこれほど強く祈っているのは今回が初めて」だとし、「観客の方たちが映画館にはもう足を運んでくれないかもしれないという心配もあったが、『犯罪都市2』が良い役割を果たしてくれている」と話すなど、韓国映画の活性化につながることを望む期待の声が高まっています。


6月は期待作の公開が目白押しで、映画館がさらに活気づくのではないかとみられています。5月28日(現地時間)に開催されたカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞したソン・ガンホ主演、是枝裕和監督演出の『ベイビー・ブローカー』とパク・チャヌク監督の監督賞受賞作『別れる決心』がそれぞれ8日と29日に公開されます。

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