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ライフスタイル

「第2のチョ・グク」になるか

#マル秘社会面 l 2020-09-16

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

「法相は子供のことで世間の非難を浴びる」というジンクスが生まれそうです。前任者のチョ・グク前法相に続き、チュ・ミエ法相も子供のことで注目を浴びています。チョ・グク法相は娘の医大入学と関連したスペック疑惑でしたが、チュ・ミエ法相は息子の兵役中の休暇と関連した特別待遇疑惑です。大学入試に兵役、どちらも韓国人が一番神経をとがらせる、敏感な分野です。

問題となっているのは、チュ・ミエ法相が与党代表だった2017年に、当時兵役中だった息子が計23日間の病気休暇を取得した際、チュ法相側の介入で必要な手続きを経ずに休暇が延長されたとの疑惑です。チュ法相の息子は休暇を終えた後も軍に復帰せず、その過程で法相の補佐官が部隊に電話し、休暇延長を請託したというものです。また復帰予定日を2日過ぎて、当直兵長が電話をしたところ「家だ」と答えたという証言も出てきました。

これに対して特にインターネットには若者たちのこんな書き込みが相次いでいます。

「今日から全将兵は休暇を全て電話で申請せよ。合法だ」

「休暇中の私も軍に戻らないことにしよう」

「似たような状況で休暇未復帰として脱走兵扱いされ、営倉行き(軍内部で罰を受けて留置されること)になった者や服務期間延長の罰を受けた者は国を訴えよ。電話で少し復帰が遅れると言えば、休暇が延長されるとは知らず未復帰扱いになった訳じゃないか。皆、訴訟を起こして補償をもらえ」

去年のチョ・グク法相も今回のチュ・ミエ法相も、問題の根底には「不公平、不公正」という単語があります。与党の議員の中からも

「教育と兵役問題は国民の逆鱗だ。社会的なパワーを持つ人間の子供の問題は非常にデリケートな問題だ。公正と正義の問題を扱う法相がこのような問題に巻き込まれるというのは実に残念なことだ」

という声がでています。またチュ法相の国会などで見せた高圧的な答弁姿勢も問題をさらに大きくしているという指摘もあります。娘の大学入試疑惑の際に自ら記者会見を行ったチョ・グク前法相、そして今回のチュ法相。二人とも若い頃は民主化運動で鳴らした達弁家でもあります。そういう達弁、雄弁さが支持者たちを熱狂させる一方で、反対派から見ると口だけ、信じられないということになるのでしょう。

「社会の公正さ」を重要価値だとして政権をとったムン・ジェイン大統領ですが、チュ法相の息子の問題により、その支持率に陰りが見えてきました。しかし未だに大統領府は沈黙を維持しています。大統領府の関係者は

「捜査中の事案について言及すれば、それ自体がガイドラインになってしまうので、何も言うことはない」と述べ、今回の疑惑に明らかな不法行為が含まれていないという自信も垣間見えます。

しかしすでに与党の内部からもムン大統領の決断が必要だという声も聞こえてきます。いっそのこと、ムン政権の法相、次は子供のいない人が良いのではないでしょうか。

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