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ライフスタイル

第587話 2020年の一大ブーム~トロット~

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-12-29

玄海灘に立つ虹


日本の演歌に当たる韓国のトロットは2019年秋頃からブームの兆しが見え始め、2020年はそれこそ一大ブームとなりました。テレビにトロット歌手が出ない日はただの1日もなかったと言えるほど、トロット歌手たち(特にミスタートロットたち)は引っ張りだこでした。


大きな話題をさらったトロット歌手のオーディション番組『ミストロット』(2019.2~5)、『ミスタートロット』(2020.1~3)は、ともに総合編成チャンネルのTV朝鮮の番組ですが、特に『ミスタートロット』が終わった後は、TV朝鮮はもちろんのこと、他のケーブル系チャンネルや地上波まで全ての局が、トロットスターがメインになる番組を放送していた1年でした。特に『ミスタートロット』でスターとなった若手のトロット歌手たちは、バラエティー番組にも頻繁に顔を出し、多数のCFにも起用されています。こうした前例のないトロットブームに食傷気味な人たちが増えていることも事実です。


専門家の中には、「音楽面での成果がないスターの寿命は短い」として、「ヒット曲も名歌手も出さないままブームが終わってしまうこともありうる」と警告する人も出ています。それとともに、15年ぶりにテレビ出演し自らのコンサートの模様を発信したトロット歌手、ナフナが「トロット歌手の良い例」として挙げられています。普段は良い歌をつくることに集中し、大衆のニーズに合わせてそうした歌を披露すべきだというのです。


とはいえ、特に若手のトロット歌手たちは、様々な番組で起用せざるを得ないほど強力なファン層を持っています。オーディション番組の成功で、幅広い層がトロットに関心を持つようになったとはいえ、コアなファンは断然中高年層です。「高齢化が進む韓国で、音楽市場はアイドルに偏りすぎ、中高年が共感できるような歌があまりなかった」、さらに、「KPOPアイドルのファンたちは学生たちが多いのでコンサートのチケットを買うためにアルバイトをしなければならない人もいるが、我々の場合は経済力があるので、そうした支出を負担には思わない」という声も上がっています。実際、『ミスタートロット』で優勝したイム・ヨンウンが広告に起用された自動車の販売台数が大きく増えたということです。


海外メディアでも韓国のトロットブームに注目しています。西日本新聞では、韓国のトロット人気を牽引しているのは、50代、60代だとして、インターネットにコミュニティーを作り、活発に活動する熱狂的なファンも少なくないと伝えています。西日本新聞では釜山に住む、若手トロット歌手ファンの55歳の主婦のことを紹介し、「コロナで大変な1年だったが、彼のおかげで少女のような情熱を持て、つらくなかった」と話していたと伝えています。


12月17日から放送が始まった『ミストロット2』は、初回の視聴率が28.7%と、バラエティー番組の初回としては、地上波も含めこの10年間で最高の視聴率を記録しました。トロットが注目されるきっかけとなった元祖たる番組への期待はそれだけ大きいものだったといえるでしょう。韓国のトロットブームはまだまだ続きそうです。

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