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ライフスタイル

第599話 過去の校内暴力の告発、芸能界にも広まる

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-03-23

玄海灘に立つ虹


韓国ではスポーツ選手や芸能人が加害者となっている校内暴力の告発が相次いでいます。そのきっかけとなった一番大きな出来事が、女子プロバレーボール選手で、双子のイ・ジェヨン、イ・ダヨン姉妹による校内暴力です。

中学時代に二人に暴力を振るわれたという、当時同じ学校のバレーボール部だった女性が、今年2月にネット上の掲示板に書き込んだ内容が大きく報道されたのです。

そこには21項目にわたる暴力の事例が具体的に書かれていました。

二人はバレーボールの実力もさることながら「美人の双子」としても注目され、バラエティー番組などのテレビや、CMにも出演していました。注目を集める二人だっただけに、衝撃も大きく、このことをきっかけに、スポーツ選手だけでなく芸能界でも、校内暴力の加害者だったことを告発される人物が相次いでいる状況です。


なかでも、注目され始め、主演を務めるようになった若手のライジングスターが、次々と加害者と名指しされています。たとえば俳優のジスは、校内暴力の加害者だったことを認め、主役を務めていたKBSドラマ『月が浮かぶ川』を降板しました。このドラマは、高句麗時代の姫と将軍のラブストーリーで、10%近くの安定した視聴率を上げていたばかりか、第6話まで放送されていた状況で、しかも、すでに95%以上撮影が進んでいました。KBSと制作サイドは放送中止も視野に入れた多様な選択肢をめぐり話し合いを行い、結局、急遽代役を立てて撮り直しを行うことにし、無事放送することができました。ドラマは、急遽代役を務めることになった俳優、ナ・イヌの演技が好評で、むしろ主役交代後、視聴率が上がりました。このドラマに出演している他の俳優たちも、一部が、撮り直しの分の出演料を受け取らないなど協力もありましたが、それでも制作サイドとしては大きな損害を被ったことになります。


実はこの問題で、最も大きな損害を受けたのは他でもないKBSです。『月が浮かぶ川』だけでなく、2月末に放送予定だったKBSドラマ『ディアM』の放送が延期になっています。主演を務めた女優のパク・ヘスが校内暴力の加害者と名指しされたからです。すべての撮影を終え、オンエアするだけの状態でした。


この問題では、校内暴力の加害者と目されたものの事実無根だとする芸能人の側が、暴力を受けたと主張する側と対立し、法的手段に訴えるとしている場合も少なくありません。パク・ヘスの場合も、ネット上の掲示板に、彼女によるものとされる校内暴力の具体的な内容がいろいろ書きこまれていましたが、事務所側が書いた人を告訴するなど強硬な対応に出ています。真実がどうであれ、いったんこうした疑いが出ただけですでにドラマが受けるダメージは大きいのが現実です。特に経済的な影響が計り知れないことは容易に推測できます。


そのため、最近のドラマの現場では、出演する俳優たちの過去を洗い出す作業が行われています。校内暴力など誤った行動をしていたり不祥事にかかわったことがないか、当人や所属事務所を対象に調べを行うのです。特に30代以下の俳優は要注意だそうです。学校に通っていたのがごく最近のことであり、SNSなどのオンラインの活動が活発な世代だからです。主役以外の役者さんやエキストラの人も同様で、過去にそうした事実がないことを確認する誓約書のようなものを提出させる場合も出ています。

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