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ⓒ YONHAP News

先週の木曜日の玄界灘でシオリさんが話されていた「漢江医大生死亡事件」は事故だったのか、それとも何かの事件だったのか未だに世論はおさまっていません。しかしこの事件は一方では漢江市民公園の安全問題にも波及し、もっと防犯カメラを増やし明るくしようというだけでなく、漢江市民公園での飲酒自体を禁止しようという声まで出ています。

またコロナ禍で飲食店での飲食が制限されているので、野外である漢江市民公園で一杯やろうと人々がやってきますが、これもまた問題になっています。実は公園に行くと、「コロナ禍で、漢江市民公園での飲食は禁止されています」と垂れ幕がかかっています。

それでも昼間は軽くピザを食べたり、コーヒーを飲んでいるだけの人々が夜になるとワインやチキンにビールのチメクを楽しむ姿が目につきます。今回死亡した大学生も深夜に野外で友人と酒を呑み、そのまま酔いつぶれて眠ってしまったようです。


ソウル市は漢江市民公園を除くソウル市内の22の公園で飲酒行為を制限しています。2018年からソウル市直営22の公園を「飲酒清浄地域」に指定したからです。ただ、飲酒行為そのものを禁止するのではなく、騒音と悪臭が発生する場合、罰金を課している程度です。


漢江市民公園、特に今回事故の起きた盤浦地域はコロナ禍の前は中国人観光客などが訪れビールにチキンを楽しむ、いわばチメクのメッカとなっていた地域でした。それで今でも深夜まで飲酒を楽しむ人の姿が見えます。そして事故も起きています。

今回の医大生の死亡事件以外にも、例えばこんな事件が頻繁に起きています。


蚕室漢江公園で飲み過ぎた市民が漢江に落ちたところを救助された。警察 によると、Aさん20歳は友人と酒を飲んでいたところ飲み過ぎで気分が悪くなり、嘔吐をするために体を漢江に乗り出したところ誤って川の中に落ちた。川に落ちた後、水中階段の手すりを掴んでいたところ、通報を受けて駆けつけた警察官と住民の手によって救助された。


それで今回の事件もありソウル市が漢江市民公園も禁酒にしようという案をだしたところ、市民の間からは賛否両論がでました。

禁酒賛成派の漢江の近くに住む50代の女性は


「他の公園は飲酒制限地域にしておきながら、漢江に落ちる危険がある漢江公園だけを制止しなかったことが問題だ。夜、散歩をすると、大声で歌を歌う人がいたり、出前の食べ残しや酒瓶などが転がっているのを目にする。飲酒には時間帯を制限するなどの方法が必要だ」と言っています。


一方で子供を連れて遊びに来ていた禁酒反対派の30代の男性は


「コロナで野外活動をほとんどできずにいるなか、唯一訪れるのが漢江市民公園だ。事故が何回か起きたからと言って公園自体を禁酒にするというのは処置としてやりすぎだ 」と語り


友人と一緒に遊びに来たという大学生は


「飲みすぎによる事故に対する予防対策は必要だと思うが、公園を訪れる多くの市民はビール1~2缶飲む程度。事故が起きないような環境づくりをするのが先なのに、なぜその責任を市民に転嫁するのか分からない。漢江市民公園に防犯カメラを増やして漢江沿いと公園の区分を明確にするなど、事故予防をすればいい」と言っていました。

最初は漢江市民公園一帯を禁酒区域に指定する案を検討しているとしたソウル市ですが、賛否両論が入り乱れ、特に漢江でチメクができなくなると反発する市民の声が高まったため、一歩後退しました。


オ・セフンソウル市長は「6カ月~1年のキャンペーン期間を設けて討論会、公聴会など公論化作業を経て専門家の意見を聞くなどして十分な時間を設けた後に施行する」としています。


お花見も日本のように宴会にはならない韓国ですが、漢江でのチメクだけは譲れないということのようです。でも漢江でのチメク、そんなに歴史のあるものではありません。漢江市民公園が整備され、きれいになったことで、漢江チメク文化が生まれたのですが、今後の成り行きが注目されます。

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