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ライフスタイル

第614話 韓国のオンラインセレクトショップ、日本への進出相次ぐ

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-07-06

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

韓国のオンラインセレクトショップの日本進出が相次いでいます。

セレクトショップとは様々なブランドを扱うお店のことで、ファッションブランドで使われている言葉です。もちろんオフラインのセレクトショップのなかでも日本で人気のあるところが多いのですが、コロナ禍で実際にお店を訪問できない上、韓国は通販が盛んなので、自然とオンラインショップの活躍が増えているのです。セレクトショップとは言いますが、オンラインなので、要するにスマートフォンにダウンロードして使うアプリの形になっていることが多いです。


まず韓国国内で最大規模、シェア首位を誇るオンラインセレクトショップのMUSINSA(ムシンサ)は、初めての海外進出先として日本への進出を決め、日本に現地法人を設立しました。自社のサイトに入店しているメーカーの日本進出を助ける方式を取っていて、必要な物流やインフラ管理などの営業インフラを支援しています。また、東大門市場を基盤にしたファッションブランドが集まっているジグザグも、NAUNAU(ナウナウ)という日本向けの通販アプリを通じて、東大門市場ファッションを日本の消費者にじかに販売できるよう、韓国のメーカーに全般的なサービスを提供しています。また、ABLY(エイブリー)は今年1月に「Pastel」(パステル)という日本向けのアプリを立ち上げています。いずれも、韓国の10代~20代に大人気のオンラインショッピングサイトです。


このように韓国のファッションメーカーが相次いで日本に進出しているのは、韓国ドラマとKPOPの人気が高いからです。たとえば、今年5月、日本のネットフリックスのコンテンツ全体で最も多く観られたのは、韓国ドラマの『ヴィンチェンツォ』でしたが、ドラマそのものの話題だけでなく、主演俳優のソン・ジュンギのスーツファッションやヒロインのチョン・ヨビンのファッションについての記事が日本のネットを賑わせていたようです。ドラマへの関心が高くなると同時に、韓国の俳優や歌手たちが着ている服や食べているもの、化粧品など、身に着けるすべてのものに対する関心も高まっているのです。

日本の消費者はファッションに対する関心が高く、流行にも敏感だと言われています。韓国の東大門市場にあるファッションメーカーはどこも、トレンドにいち早く対応する仕組みになっているので、日本の消費者のそうした傾向にうまく合わせることができることが強みに挙げられています。また、韓国と同じく、四季がはっきりしている気候と、体型も韓国人と似ていることが、韓国のメーカーにとって有利な点になっています。東南アジアでも韓国ドラマは人気ですが、夏服しか販売できないという限界があり、東南アジアへの直接進出はためらわれると、韓国のファッションブランドの関係者は話しています。


さらに、日本より中国のほうが市場規模は大きいですが、それでも中国よりも日本に進出するメーカーが多いのは、韓日関係が日本の若い世代の消費に影響を与えていないという点が大きいと指摘されています。韓国で日本商品の不買運動が行われたり日本の一部で嫌韓感情が起きているそうした雰囲気の中でも、日本での韓国のコンテンツの人気が続いていることで、日本を海外進出先として選ぶ韓国のファッションメーカーが相対的に増えているのではないかと分析されています。

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