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ライフスタイル

第622話 バーチャルヒューマンが大活躍!

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-09-14

玄海灘に立つ虹

ⓒ LF

人間にそっくりなバーチャルヒューマン(仮想人間)が、特にマーケティングで活躍しています。バーチャルヒューマンは3Dの高級技術が使われていて、姿全体が精密に合成されている存在だと言えます。


今一番話題をさらっているバーチャルアイドルとしては「ロジ」がいます。去年8月につくられたバーチャルヒューマンですが、当初はSNSで普通に活動していて、旅行に行った時の写真やおいしいものを食べている写真などをアップしていました。去年12月にバーチャルヒューマンであることを「カミングアウト」したのですが、その時点でフォロワーが1万2000人いて、すでに人気者だったそうです。ロジは広告界でも人気で、食品業界やビューティー業界のテレビ広告にも出ています。韓国観光公社の広報パートナー(Kフレンド)にも起用され、韓国の文化や観光コンテンツなどを広めることに努めています。


他にも、ロッテホームショッピングでは自社で開発したバーチャルモデル「ルーシー」の活躍が目立ちます。ルーシーは韓国の流通企業が自社のブランドのPRのためにじかに手掛けた初めての事例で、今年2月に公開されました。SNSなどでインフルエンサーとして活動していて、フォロワーが2万1000人余りいます。


これらは本当に人間そっくりなのが特徴です。1990年代末ごろに、アダムというサイバー歌手が初めて登場し、実際にレコードも出してかなり有名になりましたが、彼は人間に似てはいるものの誰が見てもデジタル上のキャラクターでした。ですが現在のロジなどのバーチャルヒューマンは、言われなければわからないほど人間に似ていて、しかもSNSを通じてリアルタイムでコミュニケーションをとり、バーチャルインフルエンサーとして活動しています。ロジの場合、SNSの活動は、ロジの世界観を伝授されている人間のチームによるもので、このチームが写真をアップしたり、コメントをしたりしています。


では広告はどのような仕掛けになっているかといいますと、たとえばロジが出演している保険会社の広告は、ロジが音楽に合わせて軽快に踊るシーンがあります。このときは女性ダンサーの体を借りています。ネットフリックスのドラマに出演する話も進んでいるそうですが、このときは女優さんの体を借りることになるということです。3Dですべてを表現することもできますが、それをしない一番の理由は、トレンディーな服を着せたり、洋服を何着も着替えるとなると、それをすべて3Dで具現するには何カ月もかかる上、費用もばかにならないので、ボディーモデルを使う場合があるということです。


広告主としてはこうしたバーチャルヒューマンを使うことにかなり積極的な場合も多いです。というのは、スキャンダルのリスクから逃れることができるからです。最近は、広告契約後に、暴力沙汰だとか飲酒というような問題が生じることも多く、広告や出演中のドラマを放送できなくなることも増えています。バーチャルヒューマンですと、そうしたリスクがゼロになるという利点があるというのです。それだけバーチャルヒューマンの活動の余地は大きいと言えるでしょう。ロジをつくりだしたサイダススタジオXの関係者は、「目標にしていた収益はすでに達成しており、年末までには10億ウォン以上の収益を上げることができるだろう」と話しています。

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