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ライフスタイル

第631話 政治を素材にしているドラマや映画が相次いで公開

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-11-23

玄海灘に立つ虹


来年3月に大統領選挙が行われる韓国では、政治への関心が高まっているなか、政治を素材にしたドラマや映画が相次いで公開されています。

ただ、ドラマといっても地上波ではありません。定額制の動画配信サービスがメインのプラットフォームになっています。文化評論家のチョン・ドクヒョンさんは「政治に関係したコンテンツは基本的に人気と関心が高いなかで、来年の大統領選挙を前に、政治を素材にしたドラマや映画が多くつくられている」とした上で、「特に有料の動画配信サービスのほうが、地上波より思い切った表現ができるので、そちらのほうを基盤にして、斬新なコンテンツがたくさん出るだろう」と話しています。


たとえば11月12日に公開されたドラマ『こうなった以上青瓦台に行く』(キム・ソンリョン主演)と、来年初めに公開予定の『青瓦台の人々』(チャ・インピョ主演)は、表現や形式が相対的に地上波より自由な動画配信サービスのメリットを活かし、どちらもコメディとなっています。正統派の政治ドラマでは主に政界の陰謀や不正を暴くストーリーが多いのですが、『こうなった以上青瓦台に行く』と『青瓦台の人々』は、登場人物を中心に展開されるエピソードや心理戦を軽いタッチで描いていて、笑いを誘う内容となっています。


映画では12月に公開される『キングメーカー』があります。この映画は、世の中を変えるため国会議員に出馬するも4回落選した政治家と、その存在も名も明らかにされていない選挙戦略家がともに選挙戦に挑むことになり、そこからストーリーが展開されます。コメディではなく、より現実に即した内容となっています。ソル・ギョング、イ・ソンギュン主演。


政治という素材が現実的に描かれるというのは視聴者の関心を引く利点になりますが、創作活動を妨害する要素にもなりえます。フィクションとして、架空の人物やエピソードを披露していても、視聴者は、どうしても実際の事件や実在する人物と関連付けて考えることが多いからです。このことについて、文化評論家のハ・ジェグンさんは、「まさにそうした点が、韓国の大衆文化が政治や政界について表現することを難しくしている」と指摘します。さらに、「実際の政治や政治家を連想させる素材が出てくれば、政治家の支持者たちが強硬な姿勢を見せることが多いため、前もってそうしたことを注意深く考慮すべきだが、問題はそうしたことをすべて除外してしまうと、うまく表現ができなくなるので、政界や特定の政治家を支持する人たちには、そうしたコンテンツに対して寛大になってほしい」と話しています。

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