メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

ワールドカップと科学

#マル秘社会面 l 2022-12-07

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

今回のワールドカップで韓国チームがグループリーグを突破し、決勝トーナメントに残れた理由の一つが科学の力ではないでしょうか。サッカーも科学の時代のようです。ということで今日はワールドカップと科学についてです。


最初はポルトガル戦で決勝ゴールを決めたファン・ヒチャン選手。ゴールを決めた後、ユニフォームを脱いで喜びのセレモニーをしました。その時にテレビを見ていた人々の目に飛び込んできたのが、ファン選手が裸の胸の上につけていた黒いチョッキでした。チョッキというには面白い形をしていて、ブラトップと表現していたメディアもありました。

このチョッキがまさに科学です。正式名称はEPTS電子性能追跡システムで、データー基盤で選手の体の状態をチェックし、それを作戦に反映する科学サッカーの装備です。収集するデーターは400を越えます。チョッキに内蔵されているGPS受信機、回転運動測定センサー、加速度および心拍センサーなどが選手の体の状態を総合的に測定します。選手のすべての情報が記録されていると言っても言い過ぎではありません。

ETPSは2014年のブラジル大会で優勝したドイツチームが積極的に活用し注目をあび、韓国の国家代表チームもすでに2010年の南アフリカ大会の時から活用してきました。ヨーロッパのプロチームでは98%がこのシステムを使用していると言います。まさに科学で選手を分析、戦略を立てています。


韓国チームの科学は食事にも発揮されています。韓国チームの食事を作っている調理長と調理師は2010年の南アフリカ大会から4大会連続で選手たちの食事の責任を負っています。アメリカのスポーツメデイアは「今はスポーツ科学と栄養学の時代で参加国が自主的に食事を準備することは今や核心要素とみられる」と指摘しています。

特に今大会では豚肉が使えなかったことから、 調理チームは牛肉や鶏肉、鴨肉などで選手たちの食欲と栄養を満たしました。


科学は選手たちだけでなくゲームにも反映しています。特に判定に関しては今大会から新たなシステムが稼働しました。

「オフサイド半自動判定」です。これまでもビデオ判定は取り入れられており、判定ミスを減らす効果はあったものの、時間がかかりました。その不満を減らしたのが「オフサイド半自動判定」です。専用の12台のカメラを使い、選手の正確な位置を1人につき29の体の部位で、1秒間に50回測定し、同時に、発信機を仕込んだボールの位置とキックなどの衝撃が与えられる瞬間を1秒間に500回測定します。つまり選手一人一人の体の正確な動きと位置、そしてボールの動きの両方から測定し判断するのです。


このシステムによりオフサイドかどうか、今大会すぐに判定がでていました。科学システムがいろいろと活用されている大会ですが、一方でアナログも健在です。一つは応援。韓国応援団の応援の声が一番大きかったという話がありました。また、日本の応援団が応援後きれいにスタンドを掃除したという話は韓国でも大きく報道されました。ワールドカップはまだ続きます。どこのチームが優勝するのか最後までしっかり見届けたいと思います。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >