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ライフスタイル

第701話 日本ドラマのリメイク、再び増える

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-03-28

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank韓国のドラマや映画が日本で関心を集めていますが、日本の映画も、韓国国内で観客動員記録を塗り替えています。また、日本の監督が韓国映画を演出するなど、両国の間では文化交流も活発になってきています。そんな中、このところ途絶えていた、日本ドラマの韓国語リメイク作をつくる動きが相次いで起きています。


まず、ドラマ「奥様は、取り扱い注意」。訳ありの人生をやり直し、穏やかな幸せを手に入れるために結婚した女性が、周辺の主婦たちが抱える様々なトラブルの解決に乗り出すというストーリーで、日本で2017年に放送されました。このドラマが韓国では「彼女は取り扱い注意」というタイトルでリメイクされます。


また、殺人事件の重要参考人となった実業家のヒロインと、事件の真相を追う刑事、そしてあらゆる手段で彼女を守ろうとする3人の弁護士を中心に展開するサスペンスラブストーリーの「最愛」も、韓国語版にリメイクされます。オリジナルのドラマは日本で2021年に放送されました。


これより前には日本の法医学ドラマ「アンナチュラル」(2018年放送)のリメイク制作が決定しています。そして、聴覚に障害のある新進青年画家と、女優を目指す若い女性との純粋で繊細なラブストーリーを描いた1995年放送作「愛していると言ってくれ」もリメイクされます。俳優のチョン・ウソンが出演を決め、話題になった作品でもあります。


最近はコンテンツをめぐる競争がますます激しくなってきているため、韓国の制作会社が、日本のコンテンツに再び目を向けるようになったようです。制作会社の関係者は、日本のドラマのリメイクについて、「すでに作品性が検証されており、韓国国内でもマニアがいる」とした上で、「多様な原作を発掘しようとする制作会社にとって、日本ドラマは魅力的な選択肢の一つ」だと話しています。


しかも最近では「THE FIRST SLAM DUNK」や「すずめの戸締まり」など日本の映画が韓国で観客動員数の上位を記録するなど人気が高くなっています。是枝裕和監督が「ブローカー(邦題:ベイビー・ブローカー)」、三池崇史監督が「コネクト」を演出するなど、韓国映画やドラマを日本人監督が直接演出するなど、「ノージャパン(日本製品不買運動)」の勢いが弱まってきた雰囲気が文化の面で顕著になっていることも、日本ドラマのリメイクで明るい見通しが期待される要因となっています。


ただ、情緒的に依然として壁が存在していることがリスク要因だといえます。「ノージャパン」を叫ぶ韓国国民まったくがいないわけではありません。最近では、ジャニーズの人気グループのメンバーが韓国に来て、中国語で挨拶したり、韓国の首都を問われ「パク」だと答えたりしたということで、韓国のネット上で「あまりに失礼だ」との批判を浴びた経緯もあります。盤石な関係にはなれていないのが実状なのです。


また、日本ドラマ特有の情緒と雰囲気が韓国の視聴者とは合わないのではないかという指摘が以前からありました。実際、日本ドラマのリメイク作の視聴率が振るわない場合も少なくありません。「花より男子」、「職場の神(原作:ハケンの品格)」、「白い巨塔」など成功した作品もありましたが、「明日もカンタービレ(のだめカンタービレ)」、「深夜食堂」、「今週、妻が浮気します」、「怪しい家政婦(原作:家政婦のミタ)」などは視聴率もさることながら、ドラマとしてもあまり評価されませんでした。そうしたこともあって、日本ドラマのリメイクは、2021年には一作もありませんでした。去年久々に放送されたリメイクドラマ「今日のウェブトゥーン(原作:重版出来!)」は、1%~2%の視聴率にとどまりました。

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