川瀬和広 在韓日本大使館 公報文化院長とのインタビュー
2023-12-01
今回ご紹介するアルバムは、2000年に発表されたRoller Coasterのセカンドアルバム「日常茶飯事」。それまでの韓国の音楽でほとんど試されることがなかったアシッドポップ(Acid Pop)を追求し、まったく違う方向性の新しい音楽を披露してくれたアーティスト。
Roller Coasterは、女性ボーカリストのチョ・ウォンソンをフロントに持ってきた3人のユニット。
ほかにいまでは作曲家として有名なジヌ(ベース)と実力派ミュージシャンのイ・サンスン(ギター)で構成されている。
このアルバムが持っている一番大きな魅力といえば、「洗練されたメロディーと日常的に使われる言葉のミスマッチな味わい」。基本的なバンドサウンドに、エレクトロニックミュージックの要素を加えた音楽が20年あまりが過ぎた今聞いても全く違和感なく、むしろ名盤と改めて知らされる。とにかく時代を超えておしゃれな音を生み出すユニット。お勧めの3曲をご紹介。
◆ 너에게 보내는 노래(君に贈る歌)
やわらかいスライドギターで始まる。淡々と別れを歌っている。ボーカルのチョ・ウォンソンの歌い方は、韓国の音楽界で最も都会的かも?チョ・ウォンソンの声と歌詞、メロディーすべてが魅力的。
◆ 떠나가네(君が去っていく)
- Roller Coasterは、サードアルバムからエレクトロニックミュージックのテイストが強くなるが、この時点でのバンドサウンドと、今後のエレクトロニックミュージックの方向性をつなぐ1曲。ジヌとイ・サンスンの演奏のすばらしさを実感できる曲でもある。
◆ Love Virus
デビューアルバムのなかでは「습관(習慣)」という曲がヒットしたが、その曲と共通するRoller Coaster特有の感性が表れたバラード。Roller Coasterそのものと言ってもいいほどの存在感をもつ、チョ・ウォンソンの独特な声の魅力を最大限に生かした曲。後半に「ヘグム」という韓国の琴の音が入っているのも、いい味をだしている。
2023-12-01
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