グルメ
南原市のグルメと言えばチュオタンです。日本語にすると「ドジョウ汁」ですが、これが地方によって作り方が全然違います。まず先週からお伝えしている南原、ここは全羅北道ですが全羅道式のチュオタンはたぶん日本の皆さんには一番食べやすいのではないでしょうか。私も好きです。
まず辛くありません、そして味噌味です。ドジョウを骨ごとすりつぶし、葉野菜などと一緒に味噌とエゴマの汁を入れて煮込みます。 スープはまったりとして濃厚です。
一方、この前ご紹介した大邱などの慶尚道では同じようにすりつぶしたドジョウを使い味噌で味をつけますが、白菜の青菜やニラが入り、比較的さっぱりした味わいです。 そして南原式も、慶尚道式も食べる時には臭みが消えるようにコショウや 山椒をふりかけて食べるのが特徴です。
そして日本の柳川鍋のようにドジョウが丸ごと入っているのがソウル式のチュオタンです。これは牛骨などからとった出汁をベースに味噌を使わず、唐辛子が入った真っ赤な辛いスープです。味はユッケジャンに似ています。
最後に江原道の原州では丸ごとのドジョウと野菜、そしてコチュジャンを入れて卓上の大なべで煮込みながら食べるそうです。味は辛くても食べ方としてはこれが一番日本の柳川鍋に似てますかね?
そしてまた南原にもどりますが、ここにはチュオタン通りがあり何軒ものチュオタンの専門店が軒を並べています。南原に行ったらぜひ、お食事にはチュオタンを召し上がってみてください。
ウラ情報
そして南原は実は文禄慶長の役の際の、1597年に起こった慶長の役で宇喜多秀家率いる豊臣軍と、明と朝鮮の連合軍が戦った南原城の戦いの舞台となったところです。8月13日から8月16日までの3日間、3300人の明・朝鮮連合軍と6000人の民衆が篭城して56000人の宇喜多軍と戦いました。結局、南原城が落城し中にいた兵や民衆は殺されました。この戦いの犠牲者の位牌を祀る万人義塚が南原の北に残っています。
また先週ご紹介した春香伝の広寒楼もこのときに焼失してしまい、1683年に再建されています。