自己啓発本『セイノの教え』
2024-03-21
大統領選挙の投票まで1週間を切る中、野党が候補を一本化することに合意しました。
政権交代を目指す保守系の最大野党「国民の力」のユン・ソンニョル候補は3日、中道系野党「国民の党」のアン・チョルス候補と記者会見を開き、アン・チョルス候補が立候補を取り下げ、候補者を一本化することで合意したと発表しました。
ユン・ソンニョル候補とアン・チョルス候補は記者会見で、「より良い政権交代のために候補を一本化することに合意した」としたうえで、「ひたすら国民の意思に従い、必ず政権交代を実現し、国民のために変化と革新に向けた大転換の時代を準備していく」と述べました。
4日から始まる期日前投票を前にして候補一本化を発表したことで、選挙の結果にどういった影響を及ぼすかに関心が寄せられています。
投票用紙はすでに印刷されており、世論調査の結果も公表できなくなった時点での候補一本化となり、選挙の結果を予測するのはさらに難しくなりました。
候補一本化については前々から話がありましたが、ユン・ソンニョル候補は先月28日、アン・チョルス候補側から決裂の通知を受けたと発表したことから、候補一本化は実現しないものとみられていましたが、電撃的に一本化が実現しました。
両候補は共同宣言文で、「未来」「改革」「実用」「防疫」「統合」の五つのキーワードを提示し、理念の相違を克服し、国民統合政府を構成していくと強調しました。
国民統合政府については、大統領が独断で国政を運営する政府ではないとしたうえで、共同政府構成などについても協議し、歴史と国民の要求にこたえていくとしました。
各種の世論調査で、ユン・ソンニョル候補は革新系与党「共に民主党」のイ・ジェミョン候補と支持率で拮抗していますが、支持率3位につけていたアン・チョルス候補との一本化が実現し、政権与党へ批判的な有権者の票が分散するのを避けることになりました。
これまでのユン・ソンニョル候補と与党「共に民主党」のイ・ジェミョン候補の支持率は、各種の世論調査で1~5%程度の差となっていて、誤差を考えると、どちらが優位とも言えない状況ですが、候補一本化が実現したことで、ユン・ソギョル候補が優位に立つ可能性が高いのではないかという見方があります。
一方で、アン・チョルス候補の支持者がそのままユン・ソギョル候補に投票するという保証もなく、候補一本化の効果がどこまであるか疑問視する声もあります。
与党共の民主党の選挙対策責任者はさっそく「ポストを分け合う野合だ」と批判し、「賢明な国民は、厳正な審判を下すだろう」と強調しました。
選挙日6日前からは世論調査の結果を公表することが禁じられていることから、候補一本化による世論の動きを確かめることはできませんが、
9日の投票日に向けて選挙戦はさらにし烈さを増すことになるとみられています。
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