韓国と中国の外交当局はおよそ1年4カ月ぶりに協議を開催し、両国間の対話の活性化を含め幅広い課題について意見交換を行いました。一方、中国は、台湾海峡問題をめぐって西側諸国と足並みを揃える韓国の動きについて、あらためて自国の立場を強調しました。
外交部の崔容準(チェ・ヨンジュン)北東アジア局長は22日、韓国を訪問している中国外務省の劉勁松(りゅう・けいしょう)アジア司長と局長級協議を行いました。
今回の協議は、朴振(パク・チン)外交部長官が去年1月に中国の秦剛(しん・ごう)外交部長と電話会談して以来、初めての外交協議です。
崔局長は、相互尊重に基づき、成熟し健全な韓中関係を発展させていくことが重要だとする立場を強調しました。
両者は、2プラス2外交安保対話や次官級の戦略対話など両国の対話チャンネルを前進させるための意見交換を行ったものとみられます。
一方、中国外務省は、この日の協議で中国側が「自国の主な関心事に対する厳正な立場を表明した」と明らかにしました。
これは、台湾海峡問題に関して、「一つの中国」の原則をあらためて強調したものとみられます。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は先月、韓米首脳会談を控えて行った海外メディアとのインタビューで、力による台湾海峡の現状変更への反対を表明し、G7広島サミットを機に21日に開かれた韓日米首脳会談では、3か国の安保協力の強化を表明していて、こうした動きに中国が問題提起を行ったものとみられます。