WTO=世界貿易機関の新たな事務局長にナイジェリアの元財務相のオコンジョイウェアラ氏が選ばれました。
WTOによりますと、現地時間の15日、理事会を開き、加盟164か国すべての同意にもとづいて、ナイジェリアのオコンジョイウェアラ氏を新たな事務局長に選出したということです。
女性やアフリカ出身者がWTOの事務局長に就くのは初めてです。
WTOは、去年、加盟国による支持調査で多くの国の支持を得たオコンジョイウェアラ氏の選出を進めようとしましたが、自国経済を優先する保護主義色の強いアメリカのトランプ政権が反対し、選出手続きはこう着状態に陥りました。
しかし先月、多国間主義を掲げるバイデン新政権が発足し、オコンジョイウェアラ氏への支持を表明したことで、5か月以上空席だったWTOの事務局長のポストもようやく決まることになりました。
オコンジョイウェアラ氏の就任は来月1日の予定で、任期は2025年8月31日までとなります。
オコンジョイウェアラ氏とともに最終ラウンドに進んだ韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長は今月5日、次期事務局長候補を辞退する意向をWTO側に伝えたあと、ツイッターに「選出手続きが締めくくられることを期待する」と書き込んでいます。