国連は13日、北韓の住民の10人に4人が、栄養不足であるとする報告書を発表しました。
国連のFAO=食糧農業機関などがまとめた「世界の食糧安保と栄養水準に関する報告書」によりますと、世界で栄養不足に陥った人は、去年は最大8億1100万人に上り、全世界の人口のおよそ1割が栄養不足に苦しんでいるとしています。
報告書では、食糧事情が悪化している国と地域のうち、北韓では全人口の42.4%に当たる1090万人が栄養不足であると推定しています。
また、5歳未満のうち、慢性的な栄養失調による発育阻害の子どもは去年時点で30万人と、全体の18.2%となっています。2012年の26.1%に比べると改善したものの、他の国に比べて依然として深刻な水準です。
FAOはほかの報告書で、外部からの食糧支援が必要な国、45か国を指定し、このなかに北韓も含まれました。
FAOは北韓ではことし10月までに85万8000トンの食糧が不足し、8月から10月にかけて 食糧難が深刻化する恐れがあり、食料支援が必要であるとしています。