来年春の大統領選挙に向けて公認候補を決定する最大野党「国民の力」の予備選で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前検察総長が党の公認候補に選ばれました。
国民の力は5日、ソウルの白凡・金九記念館で開かれた党大会で来年の大統領選挙の公認候補を選ぶ予備選の党員投票と世論調査の結果を公表し、尹候補が1位に選ばれたと発表しました。
尹候補の最終得票率は47.85%で、2位の洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員は41.50%でした。
1960年生まれの尹候補は、ソウル中央地方検察庁長や検察総長などを歴任し、ことし3月に検察総長職を辞任したあと政界入りしてから8か月で最大野党の大統領候補になりました。
国民の力は、党員投票と国民の世論調査を50%ずつ反映しましたが、4日までの3日間行われた党員投票の得票率は63.8%を記録し、過去最高となりました。
尹候補は受諾演説で、「必ず政権交代を成し遂げる」とし、「大庄洞(デジャンドン)開発疑惑のような不正腐敗カルテルを根絶し、国民を統合して政治改革を実現する」と述べました。
また、「今回の大統領選は、常識の尹錫悦と非常識の李在明の戦いだ」と規定し、合理主義者とポピュリズムの戦いだと強調しました。
そのうえで、「必ず政権交代を実現し、分裂と怒りの政治、腐敗と略奪の政治を終わらせる」と決意を述べました。
尹候補はまた、法治と公正、常識を強調し、腐敗を無くして韓国の成長エンジンを再び稼働させると強調しました。
これで、与党「共に民主党」の公認候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事、中道系野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表、革新系野党「正義党」の沈相奵(シム・サンジョン)元党代表、そして最大野党「国民の力」の尹前検察総長の4党対立の構図による大統領選レースが本格的に始まります。