ペロシ下院議長が今月初めに台湾を訪問し、アメリカと中国の間で緊張が高まっているなか、今度はアメリカ民主党のマーキー上院議員率いる議員団が14日から2日間の日程で台湾を訪れています。
台湾を訪れたのは、民主党の4人、共和党の1人の合わせて5人の議員です。
アメリカの台湾窓口機関であるアメリカ在台湾協会によりますと、議員団は蔡英文（さい・えいぶん）総統や呉釗燮（ご・しょうしょう）外交部長と会談し、安全保障や経済・貿易関係で意見交換するということです。
台湾総統府は声明で、「中国が軍事演習で台湾海峡と地域の緊張を高めるなか、マーキー氏率いる代表団の台湾訪問は、アメリカ議会の台湾に対する強い支持を改めて示している」として歓迎しました。
台湾をめぐっては、ペロシ下院議長が２日に現職の下院議長としては25年ぶりに台湾を訪問し、反発した中国が台湾近海で大規模な軍事演習を行ったばかりで、14日も、中国軍機11機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に進入しています。
ペロシ下院議長に続くアメリカ議員の台湾訪問で、中国側が再び反発することは必至です。
アメリカ駐在中国大使館は、「今回のアメリカ議員による台湾訪問は、アメリカが台湾海峡の安定を望まないことを証明している」と改めて批判しました。
アメリカは、中国が掲げる「一つの中国」の原則を尊重する一方で、台湾による独自の防衛は支持するとの立場を示しています。