中国国家博物館が、韓国史の年表から高句麗を削除して展示した問題について、韓国外交部は、「歴史歪曲に向けた動きについて、明確な事実関係をもとに断固たる対応をとる」と明らかにしました。
外交部は14日、「歴史問題は、われわれ民族のアイデンティティと関連する。この問題で、韓国の国立中央博物館が中国側と意思疎通しているが、外交部も必要な措置をとる」と述べました。
北京にある中国国家博物館は、韓中国交正常化30周年を記念して、先月から古代遺跡の展示会を開催しましたが、韓国史の年表から高句麗と渤海を削除したうえで、該当の資料の出所を「韓国国立中央博物館」と表記しました。
この展示を共同主催した韓国の国立中央博物館は、「韓国が提供した年表を中国側が一方的に修正した」として、修正と謝罪を求めたと明らかにしました。
しかし、中国外交部の報道官は13日の定例記者会見で、この問題について「討論が必要な学術的な問題だ」として修正要求を事実上拒否しました。
今回の問題によって、中国東北部の歴史研究を目的とする中国の国家プロジェクト「東北工程」による、高句麗と渤海を中国史に編入する歴史歪曲の試みが続いていることが明らかになり、対策を講じる必要があるとされています。