韓国の民主主義指数が、去年、世界167か国のなかで24位と、前の年より8段階下がったことがわかりました。
イギリスの経済誌「エコノミスト」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が1日、発表した「2022年の民主主義指数」によりますと、韓国は10点満点の8.03点を獲得し、前の年より8段階下がって24位でした。
韓国は、3年前に8.01点を獲得し、初めて「欠陥のある民主主義(Flawed democracy)」国家から「完全な民主主義(Full democracy)」国家に格上げされたのに続いて、おととしは8.16点、去年は8.03点と、3年連続で8点を上回り、「完全な民主主義」国家を維持しました。
1位はノルウェー、2位はニュージーランド、3位はアイスランドで、アジアの国では、台湾が8.99点で9位ともっとも高く、日本は8.33点で去年より1つ順位が上がって16位でした。
「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」は、2006年から、世界167か国を対象に、5つの項目で民主主義の発展水準を評価し、点数で表しています。
「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」は、韓国について「ここ数年間、対立する政党政治が韓国の民主主義に打撃を与えた。政治を白と黒でとらえる二分法的な考え方が、合意と妥協を遠のかせ、政策立案も機能不全になった」と指摘しました。
また、「政治家は合意を模索して市民の暮らしの質を改善させることよりも、ライバルを倒すことに政治的エネルギーを集中させた。このため、大衆は民主政治に幻滅し、公職者への信頼も持てなくなり、民主主義指数に否定的な影響を及ぼした。いまは、政治的な影響を受けない強いリーダーの統治への支持が高まっている」と分析しました。
★2023年2月7日修正