天然記念物で、仁川市の鳥にも指定されている渡り鳥、タンチョウは、一時期、仁川の干潟から姿を消していましたが、その後の保護活動により、この10年で渡来数が2倍以上に増えたことがわかりました。
タンチョウの保護活動を行なっている「仁川タンチョウネットワーク」は20日、仁川江華島(カンファド)にある干潟で、63羽のタンチョウが越冬している姿が確認されたと明らかにしました。
1990年に国の研究機関や市民団体が調査を始めて以来、最も多い数で、2012年12月の29羽と比べ、2倍以上に増えています。
かつては、仁川の連喜洞(ヨンヒドン)と景西洞(キョンソドン)には干潟が広がっていて、タンチョウやマナヅル数百羽が、越冬のため渡来していたことから、1977年にその一帯が天然記念物に指定され、1981年にはタンチョウが仁川市を象徴する鳥に選ばれました。
しかし、1984年に大規模な干拓事業が行われ、干潟が埋め立てられたことで、一時期、仁川ではタンチョウの姿が見ることができませんでした。
仁川タンチョウネットワークは、「今回の調査結果を、仁川市の国立生物資源館に伝え、タンチョウの生息地を守るため、官民学一体の協力を提案する考えだ」と話しています。