政府は、最近の物価上昇を受けて、来月から豚肉などの農畜水産物7品目に対して、当面の間、関税を無くすことに決めました。
企画財政部は30日、食品の物価上昇による家計の負担を緩和するため、豚肉、サバ、砂糖、そして焼酎の主な原料となる酒精など、7品目の農畜水産物にかけていた関税を、来月初めから当面、撤廃すると明らかにしました。
本来、最大25%の関税がかけられる豚肉は、年末まで4.5トン分に対して関税がかかりません。
新型コロナの感染対策の緩和により野外活動や外食が増え、豚肉の需要が高まっている一方で、輸入単価の上昇により供給が減っていることから、政府は、5月の豚バラ肉の価格は平年に比べておよそ17%上昇するものと見通しています。
また、サバはことし2回すでに関税を無くす施策がとられていますが、あらたに8月まで最大1万トンに対して関税が撤廃されます。
さらに、去年末から砂糖の国際価格が上昇していることを受け、砂糖と砂糖の原料である原料糖に対しても、年末まで関税を無くします。
そのほか、来月末まで関税撤廃の対象となっている酒精に対しても、期間を年末まで延長することにしたということです。
一方、企画財政部は、別途、市場アクセスに関する企画財政部の規則を改正する方針です。
これにより、去年、不作に見舞われた影響で価格が高騰しているショウガは、低い関税で輸入する量が1500トン増えます。
この対策は、国内で本格的なショウガの収穫が始まる9月末まで行われるということです。