韓国銀行は12日、金融通貨委員会を開き、政策金利を0.5ポイント引き上げる「ビッグステップ」を決定しました。これにより政策金利は３％になります。
政策金利の引き上げは、ことし4月、5月、7月、8月に続いてこれで5回目で、5回連続の引き上げは初めてです。また、3%台の政策金利は、2012年10月以来、10年ぶりです。
今回の政策金利の引き上げによって、アメリカとの金利差は0∼0.25ポイントに縮まりました。
金融通貨委員会は、物価高が続いているなか、ウォン安が物価をさらに押し上げているため、こうした結論に至ったと説明しました。
先月の消費者物価の上昇率は5.6%を記録しており、金融通貨委員会によりますと、当分の間5～6%台の上昇が続くということです。
また、ウォン安傾向が続くことで、輸入物価が上昇し、国内の物価も上昇する可能性があるほか、主要産油国が減産を決めたことも、物価上昇の要因だと説明しました。
一方、ことしの経済成長率の見通しは、2.6%に据え置きましたが、来年は当初の見通しの2.1%よりも低くなると予想しました。
金融通貨委員会は、こうした景気低迷の懸念が残っているものの、物価が目標水準を大きく上回っているため、利上げを続ける必要があると説明しました。
韓国銀行は、去年8月から政策金利の引き上げを開始し、1年2か月で上昇幅が2.5ポイントを記録しています。