先月31日から始まった韓米合同演習「ビジラント・ストーム」について、北韓軍トップが、「韓国とアメリカは、大きな代償を払うことになる」と警告しました。
労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長は2日、国営の朝鮮中央通信を通じて、韓米空中合同演習「ビジラント・ストーム」を強く批判する談話を発表しました。
朴副委員長は、「韓米が北韓に対して武力行使を企てた場合、大きな代償を払うことになる」としたうえで、「武力の特殊な手段をためらいなく実行する」と表明しました。
朴副委員長はまた、訓練の規模もさることながら、1990年代のイラク侵攻で使った作戦名「デザート・ストーム」にちなんで今回の演習名を「ビジラント・ストーム」とつけたことも、北韓を狙いに定めた侵略的・挑発的訓練だと主張しました。
先月31日に韓米空中合同演習が始まったことを受け、北韓はすでに外務省報道官による談話を発表していますが、今回、軍のトップを通して反発の水準を更に高めたことになります。
両談話は、アメリカが先月発表した核態勢に関する報告書で、北韓の核の使用が政権の終焉に帰結すると明記したことを意識していました。
北韓軍トップによる警告は、7回目の核実験を行うための口実を設けるための動きではないかとする分析が出ています。