韓国南部の慶尚北道（キョンサンブクト）星州（ソンジュ）郡にあるアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード（THAAD）」基地について、今週末にも道路からの物資の搬入が自由に行われるようになりそうです。
韓国政府の関係者が31日、明らかにしたところによりますと、韓国駐留アメリカ軍のサード基地への地上からのアクセス権を保障する措置を、今月3日から実施する方針だということです。
警察は、基地前で頻繁に抗議デモを行っている一部の住民代表や市民団体らの接近を阻止したうえで、出入り口に設置された障害物の除去などを行うものとみられます。
またアクセス権が完全に保障されるまで、一定数の警察官を基地に配置する方針です。
サード基地には最大で週5日、食料品や飲み水などを地上から搬入していますが、アクセス権が完全に保障されれば、工事資材や軍需品、生活必需品などを韓国駐留アメリカ軍が希望する時間に、道路を通じるなど、希望する方式で搬入できるようになります。
しかし、市民団体が大規模な抗議集会を予定しているため、衝突が起こる可能性もあります。
大統領室は、８月末までにサード基地を正常化させる方針を示し、国防部が8月11日から地上からアクセスできる道路の確保について警察と協議してきました。