メニューへ 本文へ
Go Top

尹大統領「看護法案」を差し戻し 拒否権行使は2回目

Write: 2023-05-16 14:53:01

Thumbnail : YONHAP News

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は16日、野党が主導して国会の本会議で可決した看護法案に対し、拒否権を行使しました。 
 
看護法は、看護師の業務に関する規定を医療法から切り離し、看護師に独立した法的地位を保障することを骨子とするものです。
 
ただ、同法案に盛り込まれた「地域社会での看護」という表現の解釈をめぐり、大韓医師協会などは、医師免許の無い看護師が医療機関を開設する道を開くことになるとして、法案に反対してきました。
 
国会で議席の過半数を占める野党は、先月27日、与党が採決に参加しないまま本会議で看護法案を可決し、今月4日に政府に提出しました。
 
これに対し、与党「国民の力」は、野党が看護法を強行採決したとして、大統領に拒否権の行使を申し入れ、大統領はこれを受け入れ、法案を国会に差し戻すことを閣議で決めました。
 
尹大統領は、「看護業務の『脱医療機関化』は、国民の健康に対する不安を呼んでいる」と指摘しています。
 
これに対して、最大野党「共に民主党」は、大統領による「政治協力の拒否」だとして、拒否権行使の撤回を求めています。
 
一方、看護法案とともに国会で成立した医療法改正案については、拒否権は行使されませんでした。この改正案には、医療関係者が禁固刑以上の刑に処せられた場合、犯罪の種類を問わず、免許を取り消すとともに再交付を10年間禁じる内容が盛り込まれています。
 
尹大統領による拒否権の行使は今回で2回目です。
 
韓国では、国会で可決し政府に送付した法案に対し、大統領が15日以内に署名または公布するか、異義がある場合は国会に再決議を要求しなければなりません。
 
再決議で法案が成立するためには、国会議員の過半数が出席し、出席した議員の3分の2以上が賛成する必要がありますが、看護法に反対する与党「国民の力」の所属議員は国会の在籍議員の3分の1を超えるため、法案は否決される可能性が高いとみられます。
 
尹大統領は先月、コメの価格安定のために超過生産分を政府が買い上げることを義務付ける法改正を国会に差し戻し、この法案は廃案になっています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >