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尹大統領 中国の北韓対応「能力と責任ある」

ニュース2022-11-29
尹大統領 中国の北韓対応「能力と責任ある」

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、北韓がミサイル発射などの挑発を続けていることについて、中国は北韓に対して「影響を与える能力と関与する責任がある」と述べました。 
 
尹大統領は29日、ロイター通信とのインタビューで、北韓がICBM=大陸間弾道ミサイルなどの発射で韓半島の緊張を高めていることについて、北韓の非核化は中国にも利益になるとしたうえで、「中国には、北韓が兵器の開発を中断するよう影響を与える能力と、その過程に関与する責任がある」と語りました。
 
尹大統領は、今月15日、G20=主要20か国首脳会議を機に、インドネシアのバリで開かれた韓中首脳会談でも、北韓の挑発に触れながら、習近平国家主席に対して、「積極的かつ建設的な役割を果たしてほしい」と呼びかけていました。
 
ロイター通信によりますと、尹大統領はインタビューで、中国が国連安全保障理事会の常任理事国としての責任を果たさない場合、域内の軍事的資産の流入に繋がりかねないという考えも示したということです。中国が懸念する、韓半島におけるアメリカ軍の戦力増強を示唆した発言とみられます。
 
尹大統領は、韓国とアメリカが戦略資産の配備を強化することで合意したことにふれる一方、現在のおよそ2万8500人の韓国駐留アメリカ軍の規模の拡大については、想定していないと述べたということです。
 
北韓が7回目の核実験を強行する場合は、アメリカや日本など同盟国が団結してこれまでにないレベルで対応するとしたうえで、尹大統領は、過去30年間、北韓に対する国際社会の対応には一貫性が欠けていたと指摘し、「足並みを揃えるべきだ」と主張しました。
 
また、緊張が続く、中国と台湾の対立については、「台湾の現状を一方的に変えようとする試みには断固として反対する」と強調しました。
 
ただ、台湾問題における韓国軍と駐韓アメリカ軍の役割に関する質問に対しては、韓国軍の関心事項は、この問題を利用しようとする北韓の軍事行動であり、安保状況を総合的に考慮するとして、慎重な態度を示しました。
 
一方、尹大統領は、23日に行ったアメリカの電気自動車大手テスラのCEO、イーロン・マスク氏との会談と関連して、テスラが計画しているアジア地域の完成車生産ハブ「ギガファクトリー」を誘致する意向を改めて示しました。
 
ロイター通信によりますと、尹大統領は、韓国の優秀な労働力や投資条件を強調し、テスラが韓国への投資を検討するのであれば、「韓国政府は投資支援に最善を尽くす」と述べたということです。

[Photo : YONHAP News]

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