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金正恩氏「中国の脅威で在韓米軍必要」 ポンペイオ氏の回顧録

ニュース2023-01-25
金正恩氏「中国の脅威で在韓米軍必要」 ポンペイオ氏の回顧録

アメリカの前政権で国務長官などを務めたポンペイオ氏が回顧録を出版し、そのなかで、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、中国の脅威から自分を守るために在韓米軍が必要だと話したと記しています。 
 
ポンペイオ氏は24日に出版した回顧録で、2018年に初めて北韓を訪問し、金委員長と対話した内容について記しました。
 
それによりますと、当時、ポンペイオ氏の交渉のポイントは3つだったということです。
 
まず、核兵器を放棄しても、イラクのフセイン元大統領やリビアのカダフィ大佐とは異なり、金委員長の身の安全を保障すること。次に北韓の軍とエリート層の権力を維持したうえで、経済的に繁栄するという確信を与えること。最後に中国の脅威に対して金委員長の身の安全を確保することです。
 
回顧録によりますと、ポンペイオ氏が金委員長に対して、在韓米軍を撤退させれば金委員長が喜ぶと中国がアメリカにいつも話していると伝えたところ、金委員長は笑ってテーブルを叩きながら、中国人は嘘つきだと述べたということです。
 
そして、金委員長は、在韓米軍は中国の脅威から自分を守るために必要だと述べ、中国が在韓米軍の撤退を望んでいる理由は、韓半島をチベットや新疆のように扱いたいからだと話したということです。
 
この内容をもとに、ポンペイオ氏は、韓半島に配備されているアメリカのミサイルと地上軍の戦力を強化しても、北韓は気にしないと判断しました。
 
ポンペイオ氏はまた、非核化という任務を果たせなかったものの、少なくとも当時は北韓のミサイルと核実験を阻止できたとし、バイデン政権の対北韓政策を間接的に批判しました。
 
また、2019年にベトナムのハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談については、アメリカが、韓国の北韓に対する投資事業の一部を認める代わりに、平安北道(ピョンアンブクト)寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄を提案したところ、北韓が対北韓制裁の完全な解除を求めたため、交渉が成立しなかったと説明しています。
 
ポンペイオ氏は、トランプ前大統領に対抗し、近く2024年の大統領選への出馬を表明するとみられていて、回顧録出版はその布石との見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]

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