Discover Korea

特別企画 韓国新発見!
その2回目 全州-韓国の中の韓国

インドネシアからやってきた20歳の青年、アフリザルさんの韓国の旅、2日目は全羅(チョルラ)北道の全州(チョンジュ)市です。全州はユネスコ無形文化遺産に登録された韓国の伝統歌劇、パンソリの本場であり、韓国を代表する食の都です。ソウルから車で3時間くらいの距離にあります。
なかでも、韓国の伝統家屋、韓屋が集まる全州韓屋村は、フランスで出版される有名ガイドブックの「ミシュラングリーンガイド」で最高評価の三ツ星を得た、韓国の伝統文化を体験できる場所です。全州に着いたアフリザルさんもここを真っ先に訪れました。
全州韓屋村は、植民地時代の1930年代、日本からやってきた商人たちが、城郭を壊して商圏を広めようとするのを防ぐため、全州の人たちが韓屋を建て移り住んだことから形成されました。およそ800棟の韓屋が軒を連ねていて、いずれも実際に人が住んでいたり、工芸品などをつくる生活の場であるのが全州韓屋村の特徴です。展示館や博物館なども多く、体験プログラムを設けている所も少なくありません。また、30以上の細い道があり、そのそれぞれが違う趣を持っているのも興味深いところです。
翌日は全州郷校(ヒャンギョ)に行きました。郷校とはむかしの地方の教育機関のことで、全州郷校は韓国でもっともよく原型をとどめている郷校です。儒学を学ぶ儒生たちが主人公の韓国ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」の撮影はここで主に行われました。今では日曜学校などを通じて、伝統文化の教育が行われています。
海が近く、全国一の広い平野がある全州は、海産物や米などの穀物、野菜などが豊富にとれ、昔から食文化が栄えていました。特に、あつあつのスープにご飯が混ぜてある豆もやしのクッパやユッケののった全州ビビンパなどが有名です。
パンソリの本場にふさわしく、1年中、パンソリや伝統楽器の公演も行われています。
旅行を終えたアフリザルさんは、インドネシアでは韓国というとK-POPとドラマをイメージしていたが、実際に韓国に来て、文化や人々の生活、活気に満ちた社会に接することができたのが新しい発見だったと話しました。また、ビデオを撮るのが趣味で、帰国したら韓国の旅のビデオをネットにのせたいと言います。アフリザルさんの撮ったビデオはインドネシアだけでなく世界中のいたる所にいる人たちに、韓国に関心を持ってもらうきっかけになるでしょう。そうしてやってきた韓国で、誰がどんな韓国を発見するでしょうか。アフリザルさんの韓国の旅は、新たな期待につながっています。