大統領当選者　文在寅氏のプロフィール

新しい大統領に当選した文在寅氏は、ことし64歳、慶尚南道(キョンサンナムド)出身で、両親は韓国戦争の際、北韓北東部から逃れて来た避難民でした。
文在寅氏は弁護士出身で盧武鉉（ノ・ムヒョン）政権で大統領秘書室長を務めました。
大学在学中に、当事の朴正煕政権に反対する学生運動に参加して逮捕され、刑務所に入れられたこともありました。大学卒業後は、司法試験に合格し人権派弁護士として活動し、またも全斗煥軍事独裁政権に反対する民主化運動を繰り広げました。
盧武鉉大統領の死後、2012年の国会議員選挙に立候補し、釜山市沙上区で初当選を果たしています。
前回2012年の大統領選挙に野党統一候補として臨みましたが、朴槿恵（パク・クネ）氏にわずかの差で敗れ、
2度目の挑戦で当選を果たしました。
今回の大統領選挙では、若年層や低所得層に配慮した政策を打ち出すとともに、「常識が常識となり、 失敗しても再起でき、最後まで人間らしく生きられる国にならねばならない」と主張し、20代、30代、40代の有権者から厚い支持を受けました。
対北韓政策では金大中・盧武鉉政権の融和政策を継承し、対日関係では、旧日本軍慰安婦問題をはじめ、過去の歴史問題に対する解決要求を継続していく一方、これを韓日外交関係の前提条件とせず、未来志向の発展は別のトラックとするツートラックでやっていく必要があると主張しています。