金鍾仁氏　大統領選に立候補宣言　

革新系の最大政党「ともに民主党」を離党した金鍾仁（キム・ジョンイン）ともに民主党前非常対策委員長が5日、大統領選挙への立候補を公式に宣言しました。
金鍾仁前委員長は5日午前に汝矣島（ヨイド）の中小企業中央会で開かれた記者会見で立候補を公式に宣言し、「国政の混乱を収拾するために保守系か革新系かに捕らわれない統合政府を構成する」考えを明らかにしました。
また、支持率トップの「ともに民主党」の文在寅（ムン・ジェイン）候補が、「積弊を除く」ことを全面に打ち出して事実上革新系だけで政権を運営していく考えを示していることを批判し、「いまの危機を乗り切るためには、各政党や派閥の有能な人々で力を合わせる必要がある」として、文候補とははっきりと一線を画しました。
金鍾仁前委員長は、ことし77歳。国会議員を5期務め、去年4月に行われた地方選挙で「ともに民主党」を勝利に導くなど優れた戦略家といわれています。
韓国では、来月9日に投票が行われる大統領選挙に向けて、各政党の公認候補がすべて出そろっており、このタイミングで金鍾仁氏が立候補を宣言したことで、金鍾仁氏を中心とするいわゆる「反文在寅派」が連帯する可能性が高まっており、今後の大統領選挙の構図にどのような影響を及ぼすか注目が集まっています。