光化門広場はお祭りムード　期待と歓喜　

９日に投票が行われた韓国の大統領選挙で文在寅（ムン・ジェイン）氏（64）が当選したことについて、市民からは期待と歓喜の声があがりました。
去年末から今年始めにかけて朴槿恵（パク・グネ）前大統領の罷免をもとめる大規模集会が行われたソウル都心の光化門（クァンファムン）広場では、9日の夜11時ごろ、テレビなどメディアが文在寅氏の当選が確実視されると報じると、文氏の当選を祝うために集まってきた市民らでお祭りムードとなりました。
特に文在寅氏が9日夜11時50分ごろ、当選が確実視されるという報道を受けて市民に挨拶するために光化門広場に姿を現すと、多くの支持者から歓声が沸きあがりました。
30代の女性は「広場で新たな大統領が誕生した。この歴史的な瞬間を祝うことができて本当に嬉しい」と述べ、市民の力で朴槿惠前大統領を罷免に追い込み、新たな大統領の誕生にまでつなげた一連の過程をきっかけに、韓国の政治も変わるだろうと期待を示しました。
また、50代の男性は「韓国の国民は最高ではないが最善の選択をした。今までの間違った社会を正すことができる指導者だと思う」と述べて、朴前大統領をはじめとする腐敗勢力を精算することを全面に出してきた文在寅氏に期待感を示しました。
一方、文在寅氏を支持しなかったという40代の男性からも「政権交代ができてよかった。文在寅氏には公約をきちんと守ってもらいたい」という声が聞かれました。
文在寅氏は、選挙戦で罷免された朴前大統領を厳しく批判し政権交代が必要だと訴えて、新しい政治を望む国民から幅広い支持を集め、2位の保守系の洪準杓（ホン・ジュンピョ）候補に大差をつけて、第19代大統領に当選しました。