文在寅氏、第19代大統領に就任

９日投票が行われた大統領選挙で当選した革新系最大政党「ともに民主党」の文在寅（ムン・ジェイン）氏（64）が10日午前、第19代大統領に就任しました。
過去2代続いた保守政権から9年ぶりの革新政権への交代で、これで韓国は朴槿恵（パク・グネ）前大統領の罷免に伴う最高指導者不在状態が解消され、文氏のもとで新時代を迎えることになりました。
今回の選挙は朴槿惠前大統領の罷免にともなう選挙だったため、通常は2か月近くある政権移行期間がなく、中央選挙管理委員会が当選を確定した10日午前8時から文在寅新大統領の5年間の任期が始まり、軍の統括権など大統領としての権限が与えられました。
文在寅新大統領は就任後、韓半島をめぐる安保の危機感が高まっていることを踏まえ、真っ先にソウルの自宅から韓国軍制服組トップの李淳鎮（イ・スンジン）合同参謀本部議長に電話し「軍の態勢に万全を期してほしい」と指示したことで公式日程を始めました。
文在寅新大統領はこのあと、国家功労者や戦没者などが祭られている国立ソウル顕忠院を訪問した後、国会本会議場前のホールで略式の就任式を開き、就任の宣誓を行う予定です。