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文在寅氏の当選 米は「懸念」、中は「歓迎」

ニュース2017-05-10
文在寅氏の当選 米は「懸念」、中は「歓迎」

文在寅(ムン・ジェイン)氏が第19代大統領に当選したことについて、アメリカと中国メディアの反応がはっきり分かれています。
アメリカのメディアは、北韓に融和的な立場の文在寅(ムン・ジェイン)氏が当選したことで、北韓に強い制裁をとっているアメリカのトランプ政権と衝突する可能性があるとして懸念を示す一方で、中国のメディアは、アメリカの高高度迎撃ミサイル「サード(THAAD)」の韓国配備について懐疑的な文在寅氏の当選で韓中関係や南北関係が改善するという見通しを示し歓迎しています。
アメリカの有力紙「ウォールストリートジャーナル」は現地時間の9日、文在寅氏の当選直後、文氏を「北韓に融和的だった金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の太陽政策の継承者」と紹介し、今年1月に出版された著書で「アメリカに’ノー‘と言えなければならない」と述べるなどアメリカに依存しない自主的な外交路線を強調しているため、これからの対北韓政策が大きな転換を迎えるとしました。
また、アメリカの「フィナンシャルタイムズ」は、対北韓政策で文在寅政権が制裁と対話を平衡させる路線を歩むとみられるが、これについてトランプ政権と立場の違いが大きく、アメリカを介せず南北対話を直接進めるなど独立路線を貫く可能性が高いため、韓米同盟に亀裂が生じる可能性があると懸念を示しました。
特に朴槿惠(パク・グネ)前政権で合意されたアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の韓国配備について文在寅氏が懐疑的な立場を示していることも韓米関係の不安材料だと指摘しています。
一方、中国のメディアは、サードの配備に消極的な文在寅氏の当選が韓中関係の改善につながるとして、一斉に歓迎しています。
中国共産党の機関紙「環球時報」は9日付けの社説で「サード配備は保守政権の過ちだった。文在寅氏は韓米同盟を重視しながらも中国との関係発展も追及している。文氏の当選が韓中関係の改善のきっかけになるだろう」と期待を示しました。
また、南北関係についても「文在寅政権で南北関係の改善に努める可能性が高く、これは韓半島の緊張を和らげることになる」と予測しました。

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