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国定の歴史教科書を廃止 文大統領が指示

ニュース2017-05-13
国定の歴史教科書を廃止 文大統領が指示

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、就任3日目の12日、朴槿恵(パク・クネ)前政権が導入した中学・高校用の国定の歴史教科書を廃止するよう指示しました。
文大統領は今回の大統領戦で、過去9年間続いてきた保守政権の弊害を清算することを全面に掲げ、その一環として「国定の歴史教科書の廃止」を主な公約として掲げていました。就任早々廃止に踏み切り、保守政権からの転換を強くアピールする形となりました。
大統領府青瓦台で広報を担当する尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は12日の記者会見で、「歴史教育を正常化させるため、文大統領は国定の歴史教科書の廃止を指示した。歴史教育が政治に利用されないようにするという、文大統領の確固たる意志の表れだ」と説明しました。
韓国では、複数の民間出版社が編集した中学・高校用の歴史教科書の検定制度が行われていますが、朴前政権は現行の歴史教科書が「左寄りであり、検定制度では限界がある」として、国定教科書一本化を重要政策の一つとして進めてきました。
しかし、国定の歴史教科書については、朴槿恵前大統領の父親の朴正煕(パク・ジョンヒ)政権の功績が大きく強調されるなど、内容が偏っていたり、重要な史実が欠けていたりして、歴史学者や教育界から批判が相次ぎ、去年の世論調査で国民のおよそ7割が国定の歴史教科書に反対していました。

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