
平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックを前に、北韓の芸術団の本隊を乗せた北韓の貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」が6日午後5時ごろ、江原道(カンウォンド)東海(トンヘ)市の墨湖(ムコ)港に到着しました。
「万景峰号」は、 午前9時50分に北方限界線を越えたあと、韓国の警備艇に伴われ航行し、墨湖港に着いたものです。
これに先立って、朝鮮中央通信をはじめとする北韓のメディアは、芸術団が5日、平昌冬季オリンピックの祝賀公演のため、平壌(ピョンヤン)を列車で出発したと、一斉に報じました。駅では北韓の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長らが見送ったということです。
芸術団は「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」の玄松月(ヒョン・ソンウォル)団長が率いており、芸術団員114人と支援スタッフの合わせて140人からなっています。列車で東部・元山(ウォンサン)まで移動し、「万景峰号」に乗ったということです。
北韓の船は、韓国の独自制裁で入港を禁止されていますが、韓国政府はオリンピックを成功させるためとして例外的に受け入れました。
統一部当局者は、2002年の釜山アジア大会などの前例にもとづき、「万景峰号」に食事や燃料、電気などを提供する予定だと明らかにしました。
韓国での日程については、韓国側と競技して決める予定で、一部は6日にも公演会場となる江陵(カンヌン)アートセンターを訪れるものとみられています。
芸術団は、開幕前日の8日にオリンピック氷上競技の会場がある江原道江陵の江陵アートセンターで、11日にソウルの国立劇場でそれぞれ公演を行います。
一方、北韓の金日国 (キム・イルグク)体育相をはじめ、応援団、テコンドー演舞団、記者団ら280人が7日、陸路韓国入りすると、北韓側が6日午後、通知してきました。